NHKで何度も観ました
★★★★★
ひどい話で、あわれな話で、子どもの頃に初めてみたのですが、いまだに苦しい映画です。
死を考える
★★★★★
禁じられた遊び DVD 1952年 フランス映画
死が身近にあった時代。戦争で死ぬ、家で死ぬのが或る意味当たりまえの時代。
その死は人間だけのものではない事を、子供は当たり前に知っていた時代。全てのモノに死が訪れる、そして天国という最終目的地があるのであろう一神教世界。
戦争という行為が如何に不自然であり、人間の最低の本質的なものなのだろう。
映画の中で描かれる幾つかの死、どれもが同じ「死」であることには間違いないけれども、いずれの死も身近なモノを悲しませる。そして戦争の中の死はさらに憎しみをも生み出すのではなかろうか。
ミッシェル少年とポレットの澄んだ心に映し出されていた世界を、いつになったら人間は作り出せるのだろう。
水車小屋の年老いたフクロウだけが未来を知っているかのようであった。
世界的な名作とされている
★★★☆☆
幼い少女のポーレットは空襲で親を失い、農家のドレ一家に引き取られた。その家の少年のミシェルは彼女に恋心をもった。ふたりは墓地から十字架をぬすんで動物や虫の死骸を埋める。秘密の遊びとともに、ドレ一家と隣家のいさかいや卑俗な日常生活が並行して描かれていく。最終的にはポーレットはパリに戻されてミシェルとはなされる。戦争の悲劇を象徴した場面だ。
本作品にはいささか当惑をおぼえる。背景が戦争であり、ポーレットの両親が銃撃されたり、ドレの長男の死があったりと死が充満していること、大人の世界は口論や争いがほとんどであるが、これも農村のありのままの姿であること等々はわかるのだが、これらは映画としては並みの作りではないかと思うとともに、それ以上のどういう意味があるのかわからなくなる。
傑作中の傑作との評価が定着しているので、余計にそう思ってしまうのかもしれないが、ここがとくにすごいという場面を見つけることができない。以上は個人的な感想で(三つ星にしたが)評価はむつかしい。
ギターの哀しい音色
★★★★★
両親の死の意味がわかっていない幼い孤児ポーレット。
彼女が世話になる家の息子ミシェル。ポーレットに喜んでもらうために
十字架を盗み・・・。
下町の庶民の家に育ったミシェルが、お嬢様育ちのポーレットに対しかわいい恋心を抱きます。
最後のシーンで「ミシェール・・ミシェール・・ママ・・ママ・・」と言いながら
人ごみの中に消えていくポーレット。そこにギターの哀しい音色が重なります。
戦争がもたらす悲惨さ、戦争こそ禁じられた遊びなのかもしれません。