落語ウォーキング
★★★☆☆
1997年に青蛙朝から出た単行本の文庫化。かなり加筆されている。
著者は落語の趣味が高じて、大学で落語の講座を持ったり、落語の本を編纂したりするようになったという人物。その仕事のひとつに、東京の落語にまつわる名所を案内してまわるものがあり、そのときに歩いなかから20コースを選んで紹介したのが本書。
たとえば、湯島・本郷コースでは、「野晒し」にまつわるニコライ堂から始まり、「素人鰻」の神田川本店を見たり、寄席の若竹亭跡をのぞき、「怪談乳房榎木」の白山を抜け、「お七」や「くしゃみ義太夫」の吉祥寺で終点となる(実際にはもっとたくさんの名所を経由している)。
地図もついており、ガイドブックとして使うのに便利だ。
しかし、読んで面白い本というのではない。地名、人名、建物、寺社などと、落語のタイトルが並べられるだけで、無味乾燥。また、落語によほど詳しい人でなければ、タイトルを挙げられただけでは内容が分からないだろう。そのあたり、文庫化にあって指摘され、ちょっとは改善したらしいのだが…。
やはり、ガイドブックとしてのみ期待するのが良いと思う。しかし、こういうウォーキングも、詳しい人がいっしょに歩いてガイドしてくれるからこそ面白いわけで…。
単行本の加筆・修正版につき注意
★★★☆☆
同名の単行本(1997年刊)に加筆・修正したものです。
私は落語関係の書籍を手当たり次第に買っているので、それに気づかずに購入してしまいました(単行本は所有しています)。
書名の通り、都内をぶらぶらと散歩する時に、落語に登場する名所や史跡を見て回るのには良いマップになります。
落語を身をもって体感
★★★☆☆
落語が大好きで、よく寄席に行きます。
落語に出てくる地名・名所は今でも存在したり、跡が残っていたり。
そんな場所を季節ごとに案内しているのがこの本。
中には、落語の一説が出てきて説明されて、わかりやすくてよい本です。