当時私は彼のことを掴み所の無い、酔いどれで、ちやほやする人間が多いので、勘違いしているんじゃないか?と敬遠気味でした。でも、30年経って基本的な彼のスタイルもそのままに「生活の柄」を
ぶつけられた時、私は彼のスタイルが本当のものだったことを理解し、この30年について詫びたい気分だった。
この「バーボンストリートブルース」は彼の家庭環境、歌、仲間に関する話が淡々と語られる。高田渡は飄々としているが決して軟弱な男では無く、男らしい意気地を持った奴であることが判り、ますます好きになった。
家庭環境や反骨精神に山之口獏と共通するものがあると感じるのは私だけで無いだろう。CDとセットで「こんな男の中の男も世の中にはいるんだよ。」って恋に悩む年代の女性に勧めたくなるような本かな。
早く、「タカダワタル的」がDVDにならないかなあ。