自然と人の力をもっと信じたくなりました
★★★★★
本書で描かれていることは究極のガーデニングですね。
土の球体(なんと宙に浮かんでいる)を買って、水をやったり陽に当てたり
しているうちに、バスケットボールくらいの大きさだったものが、
人が住めるほどの星にまで大きくなってしまうのですから。
水や緑も豊富にあるので、さらに育つと山や海などもできるんだろうナ。
かなりの金持ちでなければ手に入らないだろうと思うなかれ。
売っているのは野菜好きな山のドワーフ。カブとの交換で買えてしまうのだ。
などと書くと、かなりムチャクチャな内容にみえますが、
井上さんの描く世界では、ちゃんとリアリティーあるものとして成立しています。
情感あふれる夕暮れ時の市場が実にいい。背景には未来都市風の建物や宇宙船も。
そこは過去と未来が共存するかのような懐かしくも不思議な世界だ。
もう 絵本の中にダイビングして入ってしまいたくなる衝動にかられる。
行きたい! でも絵本の中だけの世界? いや、まだ可能性はあると信じたい。
我々がしかるべき歴史を歩むならば、こんな世界へも至れるのだと。
ちなみに本の原案がアニメ化されて、三鷹の森ジブリ美術館で上映されている
ようですね。時期によって上映メニューもかわるようなので「星をかった日」
を観に行かれる方はあらかじめ確認しておくとよいでしょう。
コンキチとナターシャの絵本ナビ
★★★★☆
コンキチ :井上直久著この作品も絵力(えじから)だけで読ませて
しまう絵本です。表紙もカラフルで綺麗でしょ!
自分の作ったカブで一つの小さな星の玉子を買うこと
から始まり成長させてそこに最後は住んでしまうそんな
荒唐無稽な作品ですが、これまた緻密な絵を見ている
だけで心があらわれる絵本です。
ナターシャ:少しだけ浮かんだ星に家を建ててだんだん農場を大きく
していくところが面白かったなー、ジブリ博物館で短編
映画として公開されていたんですよ今度観にいきましょう
初めてレビューを書いた方がジブリに関して書いて
いらっしゃいますね、楽しいお話ですよね!
絵本
★★★★☆
東京・三鷹の森ジブリ美術館で公開されている短編アニメ「星をかった日」の基に成ったおはなし。
何年も前に原作者の井上先生が、宮崎駿監督に語った新作絵本の構想を宮崎監督が先に映像化し、その後、井上先生が絵本を出しました。
先にアニメを観ているので、ページ数の少ない絵本はちょと物足りないかな。
でも、井上先生の絵を楽しむには素敵な本です。
ノナ君やニーニャ、メーキンソー達の出演するアニメ版の方も是非観てください。