珠玉の短編集〜ハービー青年のときめきと切なさ
★★★★★
読み出したら止まりません、一気に読みました。
ハービーさんのジャニーズ時代(若かりし頃の美男子時代)の思い出が
くっきりとした映像となって浮かび上がりました。
私が最も好きなセクションは『遠い空』。
小夜子さんとの赤いスイートピー的デイトに胸がキュンとなり、
自分の初恋のことを思い出してしまいました。
イギリス時代の淡い恋心から中学時代の思い出、大学写真部でのこと、
ラジオ番組出演の経緯、ミックジャガーにU2と話は多岐にわたり、
楽しくもあり悲しくもあり、あきさせません。
さらに、ハービーさんは過去に自分の放った一言がどれだけ人を傷つけたのかを反省し、
自分の醜い面も告白しています。こういう話はなかなか書けるものではない。
だからこそ今ハービーさんは人との出会いを大切にし、常に謙虚に写真を撮っていらっしゃる。
あと、初めて見る写真も何枚かあり嬉しい限り。
224ページのハービー青年のセルフポートレートは必見です。
ハービー・山口の写真を見て「あ、いいな」と感じた方は、ぜひこの本を読んでいただきたい。