以前『英語論文によく使う表現』を購入しました。こちらでは表現を中心にいかに論理的に論文を導くかについて英語表現を中心に解説したものでした。本書でもやはり「伝える」ということを大切にしており、修辞的な表現はありません。そもそも修辞的な表現を使うことより、論理的に表現する方が価値があるという学術的な見地がしっかりと貫かれています。
本書はそれを踏まえた上で、どのような事例でそれらの表現が使われるのかということを326の文例で説明されています。またコラムもさらに充実しており、『英語論文によく使う表現』と共に英語論文を書こうと思う学生には役に立つものとなっています。
うわつらの表現集でなく、論理的な文書表現の組み立て方をパターン化してわかりやすく解説してあります。表現の基本をおさえ、その上で文例を示しているので英語のみならず、日本語で表現する場合にも参考になるものです。
英文レベルはさほど高いものではありませんので、これから英語で論文を書く方、プレゼンテーションをする方にとっても参考になると思います。
説得力のある英文を書くためには、「和文英訳」ではなく、「論理的思考・表現」が必要であるということがよく分かった。
本書では「論理的な表現」について、単なる説明に終始するのではなく、短い実例をいくつもあげて、読者が文章の流れを読み取れるようになっている。
「英語で論理的に表現する」のはさぞかし難しいのではないかと身構えて読み始めたが、表現自体は中学・高校レベルの構文が多く、意外だった。
欲を言えば、短文単位だけでなく、長文でのパラグラフの構成など、より広い範囲をカバーして欲しかった。