男前なオーケン
★★★★☆
『ビッキーホリディの唄』における、男前ボーカル!
オーケンの二枚目っぷりがたまりません!
詞・曲ともに、おちゃらけ無しのストレートにカッコイイ曲です!
そして続く『詩人オウムの世界』も男前ボーカル炸裂!
次回作以降の『イワンのばか!』『パブロフの犬』と続く、この橘高メタル三部作は
特に詞世界と曲のイメージの合致っぷりがハンパない!
脳内に映像がクッキリと再現される。
本当に短編の映画を観てるような気分に浸れる。
この男前ボーカルだからこその効果だ!
『アメリカンショートヘアの少年』『23の瞳』・・・
この時期のオーケンの歌声には、現在のオーケンにはない独特な色気がある。
『エリーゼのために」あたりから、その色気が薄らいでいっちゃうけど・・・。
なんか、上手く歌おうと思って歌ってるみたいになっちゃう。
まぁ、その代わりに、また別の味わいが出てくるんだけども。
とにかくこのアルバムは、この時期独特のオーケンの男前色気ボーカルが存分に聴けますね!
世界観も統一されてるし、良く出来たコンセプトアルバムです!
あ、それと、オーケンのエッセイ集「のほほん雑記帳」を読んでから
『また会えたらいいね』を聴くと、切な過ぎて泣けます。是非!
再発第2弾!
★★★★☆
1990年2月5日発売のメジャー4thアルバムも再発されることになった。ラインナップは前作から固まったVo.大槻ケンヂ、B.内田雄一郎、G.橘高文彦、G.本城聡章、Dr.太田明。収録曲は下記の通り:
1.サーカスの来た日(Inst.)
2.ビッキー・ホリディの唄
3.詩人オウムの世界
4.労働者M
5.アメリカン・ショートヘアーの少年
6.23の瞳
7.電波Boogie
8.パノラマ島へ帰る
9.航海の日(Inst.)
10.また会えたらいいね
11.お別れの日(Inst.)
12.元祖高木ブー伝説
メンバーチェンジ後の過渡期における前作『猫テ』を経て、本作では完全にハード・ロックと言えるサウンドに変化したが、オーケンの存在の影響か非常にキャッチーで聴きやすいアルバムとなっており、オーケンのVo.も力強い。トータル・アルバムとしての完成度も高いのであるが、
・フルアルバムの割にはインストが3曲と多い。
・4.は空手バカボンのリメイク、6.及び12.は自主時代の楽曲の再録音とあって新曲が少ない(当時ケラも「曲作れよ!」と語っていた)。
・12.はボーナス的に収録されていて、トータル・アルバムとしての価値を落とすとの批判が多い。
等の欠点もある。結果的に本作をもって、「80年代の筋少」は完全に終わることになった。次作からは所謂「90年代の筋少」独自のサウンドへと変化して行くことになる。また詞もより直接的に「人生とは何か!?」をテーマとした楽曲が増えて行くことになる。
ちなみに10.はオーケンのソロアルバム『I STAND HERE FOR YOU』で再録音された。