UKソウル独特のメロウでお洒落なサウンドは,この2ndアルバムでも十分堪能できる。冒頭を飾る「Your Love Sends Me」ではボトムの重いファンク・ビートとラップで幕を開けるので,一瞬,「おや?」と思わされるのだが,明るくキャッチーなメロディーへと転調し,「なるほど」と納得。続く「Give Me A Reason」はUKソウルらしいメロウで軽妙なナンバー。そして,甘く切ないアップテンポの「I'm Not Dreaming」へ。この冒頭3曲の出来がすばらしい。他にもボビー・コールドウェルの「My Flame」をネタに使ったアンニュイなスロー「What They Talkin''bout」,ニュージャック・スウィング風のメロウな「Don't Wanna Fall In Love」など佳曲が多い。流行に追従するあまりUSソウル/R&Bが忘れてしまったメロウな魅力が満載の快作。