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白バラは散らず 改訳版―ドイツの良心ショル兄妹

価格: ¥1,260
カテゴリ: 単行本
ブランド: 未来社
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抵抗の叫びと未来への企投 ★★★★☆
 本書では、ナチス・ドイツ(第三帝国)において、その内在的抵抗を勇気を以って遂行したショル兄妹の生涯と抵抗の内実が、彼らの姉の視点から綴られている。ショル兄妹によれば、ナチス・ドイツの狂暴さ(ユダヤ人虐殺、障害者に対する安楽死)に直接加担することはもとより、それを見て見ないふりをすることも、同様に「罪」(宗教的罪)に問われるべきである。ナチス・ドイツに対する抵抗の必要性をひたすら訴えかけるショル兄妹のその論調は、どこまでも誠実であり、国外逃亡者によるナチス・ドイツ批判と異なり、直接われわわれの情動に訴えかける力を、なお失っていない。その理由は、ナチス・ドイツの狂暴さが、実は単なる歴史学的過去のものではなく、現在との歴史的連続性をなお保持しているがゆえであると考えられる。もちろん、ナチス・ドイツのような非常に分かりやすい、国家政策は現在存在しない。しかし、弱者を「社会的お荷物」、「無用の産物」として切り捨てる風潮は、現在も変わらず存在しており、しかも、それが、ナチス・ドイツのような直接的なものではないがゆえに、より不気味なものとなっている。ショル兄妹は、社会的風潮を絶えず疑い、それに対する抵抗を「自由」として、その復権ときめ細やかな感受性を取り戻すことの必要性を訴える。この彼らの叫びを、社会的風潮に流され、そこで是認されていることのみを良しとする現在の状況においてこそ、それとして響かせることが僕たちのやるべきことだと思う。
 本書での訴えは、決して単なる過去のものではない。彼らの叫びを、真摯に受け止めることにこそ、より豊かで優しい社会への可能性は存しているのである。 
ヒトラーに抵抗した兄妹の素顔が見える ★★★★☆
 ヒトラー政権下でビラをまくなどの抵抗運動を起こした
「白バラ」グループの中心人物ショル兄妹の姉が、弟たちの
思い出などを描いた作品。兄妹の生い立ち、一時期ヒトラーに
魅了された青春期、そしてミュンヘンでの大学生活と
抵抗運動から処刑までの詳細が綴られている。
また実際に配布された「白バラのビラ」の内容も紹介されている。

 姉の目線で淡々と書かれており、劇的な生涯を送った
ショル兄妹の実像がよく伝わってくる。彼らの父親は
子供たちに対して「まっすぐ自由に生き抜いてくれること」を
願っていたという。

 権力に屈しない兄妹の強い思いは、即席仕立てではなく、
生まれ育った家庭で長い時間かけて培われていたということが
本書を読んでわかった。
「消極的抵抗」 ★★★★★
映画「白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々」を今年の初めに見て、初めて「白バラ」の存在を知りました。

そもそも、ヒトラーの独裁政権下で亡命もせず、懐で抵抗運動をするなどということは考えもしませんでした。ところが、実際にそれを実行した人たちがいたということに、驚きと共に尊敬に近い気持ちを抱きました。その行為は、「死」と背中合わせでなくては考えられません。しかも、ハンス、ゾフィーの兄妹は、他の仲間の名前を出さず、一切の罪をかぶりながら、胸を張って死刑の場に臨んでいます。
その考え方は素朴かも知れません。しかし、「自由」を求め、それを害する国家は排されねばならぬという一点で、「白バラ通信」を配信し、ビラを撒いています。彼らの言う「消極的抵抗」は、決して消極的なものではないと思います。

この本は、彼らの姉のインゲ・ショルが書いたもので、素人の文章ですが、訳が素晴らしいのでしょう。実に、リズムがあって、あたかも詩を読んでいるかのようで、非常に読みやすい文章になっています。
巻末に付けられている「白バラ通信」「抵抗運動のビラ」を合わせて、「白バラ」を知る非常にいい本だと思います。
シラーを生んだ国の学生たち ★★★★☆
ãƒ'トラーのæ"¯é...ã«æŠµæŠ-ã-た学ç"Ÿã‚°ãƒ«ãƒ¼ãƒ-でその中心となったショルå...„妹の姉によって書かれている。自ç"±ãŒæŠ'制されたç'°å¢ƒä¸‹ã§å½¼ã‚‰å­¦ç"ŸãŸã¡ã¯è‡ªä¸»çš„å­¦ç¿'グルーãƒ-ã‚'つくり、自分たちの専æ"»åˆ†é‡Žä»¥å¤-の教養ã‚'身につã'、思想ã‚'形成ã-ていった。その結果、彼らの結è«-はãƒ'トラーに抵æŠ-するå¿...要があるというã"とであった。彼らは軍務もæ‹'否するã"ともなくロシア戦線にもèµ'き、その合é-"ã‚'縫って合å"±ã‚µãƒ¼ã‚¯ãƒ«ã‚„読書会にも参加ã-、自分も社会も高めようと努力ã-ているã"とがうかがえる。わが国では学ç"ŸãŒæ"¿æ²»ã‚„å"²å­¦ã«é-¢ã-て硬ç›'ã-た考えæ-¹ãŒç›®ç«‹ã¤ä¸€æ-¹ã§çœŸå‰£ã«èª²é¡Œã«å-り組もうという姿勢が希è-„であるが、(第二次ä¸-界大戦中でもヨーロッãƒ'にæ¯"べればそう出会ったらã-い)ã"のようなサークルæ'»å‹•ã‚'通ã-、個人も社会も幸ç!¦!になるために尽力する姿が主人å...¬é"の身è¿'にいた姉の眼ã‚'通ã-て描かれている。
そã-て彼らが書いたãƒ"ラのå†...容も彼らの教養の高さã‚'伺わせる。ゲーテやシラーの彼らの国の偉大なæ-‡å­¦è€...やå"²å­¦è€...のみならず、東æ'‹ã®æ€æƒ³å®¶ãªã©ã®è'-作からも引ç"¨ã-、徹底的に悪とé-˜ã†å§¿å‹¢ã‚'貫いている。彼らに対ã-て色ã€...意見があるのは事実だが、å°'なくともその姿はæ°-高さに満ちている。

 彼らの多くは最後に死åˆ'に処されるが、尋問、収容中の高è²'なæ...‹åº¦ã¯è‹±é›„のè‚-像ç"»ã‚'見るようである。 
 ただ私とã-てはä»-のメンバーであるãƒ'ィリー・グラーフの伝記の印象があまりにも強かったので星はï¼"つだが、ã"のグルーãƒ-について知るå...¥é-€æ›¸ã¨ã-ては格好の書であると思う。