理想と勇気
★★★★★
「白バラ」というと、
ショル兄妹に関する書籍が多いですが、
この『「白バラ」―反ナチ抵抗運動の学生たち』は、
他のメンバーが関わるきっかけや、
「白バラ」における活動の詳細、
最後の裁判での弁論を平等に描き出し、
また、日本人が著者であるという点で、
とても興味深い書籍です。
最終的に、
このナチへの、ミュンヘン大学の学生たちが成した抵抗運動は、
「政治的であったか否か?」という問いが今もって語られていますが、
単に事実としてどういうことがあったのか、
「白バラ」が配ったビラにはいったい何が書かれていたのか、
第二次世界大戦末期のドイツでの、
水面下で行われたこの活動が、
どれほど危うく、また勇気あるものであったのか、
自分で判断するためにはとてもいいものです。
「白バラ」を知りたい方はぜひご一読ください