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ユダヤ人とダイヤモンド (幻冬舎新書)

価格: ¥840
カテゴリ: 新書
ブランド: 幻冬舎
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世界史の見方が変はる本 ★★★★★
 私が、ユダヤ人とダイヤモンドの関係に関心を持った切っ掛けは、1980年代後半に講談社が出版して居た月刊誌『デイズ・ジャパン』で、広河隆一氏が、この問題(ユダヤ人とダイヤモンドの関係)を調査した記事を読んだ事であった。その記事の中で、広河氏は、実際にダイヤモンドを売ってみて、幾らで売れたかを述べ、ダイヤモンドの資産価値に疑問を投げ掛けた上で、イスラエルの軍事行動が、ダイヤモンドの価格と連動して居るのではないか?と言ふ興味深い仮説を展開して居た。(私は、『デイズ・ジャパン』(講談社)が休刊(廃刊)に成った直後、広河氏が、この記事について話すのを同誌の読者会の集会で聴いたが、その際、その記事が同誌休刊の決定に何らかの影響を与えたかどうかは不明ながら、広河氏が、「ダイヤモンドの事は取り上げると怖いと聞いた事が有ります」と言ふ趣旨の発言をした事がとても印象に残って居る。)広河氏のその記事に触発されて、ユダヤ人とダイヤモンドの関係には関心が有ったので、書店でこの本を見掛け、購入して読んでみた。
 衝撃的な内容である。何が衝撃的かと言ふと、ダイヤモンドと言ふ商品が、スペインとポルトガルの大航海時代から現代まで、ユダヤ人の働きを介して、これほどまでに世界史を動かして来たとは、考えが至らなかったからである。この本を読んだ人は、大航海時代をはじめとする世界史に対する見方が大きく変はるに違い無い。私達日本人が、ヨーロッパについて、いかに何も知らずに居たかを認識する為に、若い日本人は、この本を是非読んで欲しい。

(西岡昌紀・内科医)
ユダヤ人とダイヤモンドだけの話ではない。 ★★★★★
ユダヤ人ディアスポラ(離散)の歴史とダイヤモンドの歴史を、多くの知られざる興味深いエピソードも交えながら面白く書かれている。
特に面白い挿話としては、ユダヤ系財閥として名高いロスチャイルド家初代メイヤー・アムシェルの五人の息子の話である。
1815年のワーテルローの戦いで、イギリス、オランダ連合軍がプロイセン友軍と共に、ナポレオン率いるフランス軍に勝利した情報を、ロスチャイルド家の三男のネイサンが、この情報から巨額の利益を得た逸話である。
イギリスのドバー海峡に面したフォークストンでは、ワーテルローの勝敗の報せ持ったロスチャイルド家蜜使の到着を、今か今かとネイサン(ロスチャイルド家ロンドン当主)が待ちかまえていた。
密使の持ってきたオランダの新聞で、ナポレオン軍の敗北をいち早く知ったネイサンは、ロンドンに向かい政府に報せた。
イギリス軍のウエリントン将軍の飛脚が到着してないためネイサンの情報が確かではないと政府が信用してくれなかった。
それならばとネイサンは、その足で証券取引所へ急ぎ、英国コンソル公債(イギリス軍が、前のキャットブラの戦いで負けていたから暴落していた)を、売りに売りまくり、もう底値だというタイミングから買いに買いまくり数百万ポンドもの利益を上げた。
このワーテルローの戦いなどのエピソードは、面白い挿話の一つであるが、まだまだこのような話が盛りだくさん本書の中に書かれている。
本書は、宗教、人種差別、戦争など根の深い問題などにも言及されていているから、タイトルの「ユダヤ人とダイヤモンド」だけの話で終わってない読み応えのある良書である。

いままでとこれから ★★★★☆
ユダヤ人とダイヤモンドの歴史がそれぞれ簡単に、しかし重要なポイントを押さえて書き出されている。その中で両者の繋がりの必然性・運命性が強調され、その延長上にテルアビブでの体験があるように思える。
現代のダイヤモンド産業の鍵を握るデアビス社とキリスト教に改宗したオッペンハイマー家をダイヤモンド側、イスラエルという安住の地を得てもまだ気苦労の絶えないユダヤ人達をユダヤ側としたとき、紆余曲折あった両者の関係の結末と思うと、なにやら複雑な思いがわきあがってくる。そして、もちろん両者の旅はここで終わりというわけではない。ユダヤ人とダイヤモンドの将来を考察し、両者がもっと寄り添い合うような未来を切望するというところで話は終わる。
元商社マンという経歴を活かした、大胆な行動力とダイヤモンド産業に対する分析力がこの本の主柱になっている。また、良く調べられており地道な努力が窺い知れる。どうやら本書のテーマは筆者が長く温めていたもののようであるが、よりもっと多くのエピソードを載せられるともっと読み応えがあったように思う。