タランタは最高!
★★★★★
さすがビセンテ!というこの一枚。
フラメンコを初めて聴くという人は、期待していたフラメンコらしくないアルバムだと思うかもしれないが、ある程度フラメンコに精通している人、あるいはこれまでのビセンテのアルバムを聴いている人ならば、「さすがビセンテ、やってくれましたね」という作品であろう。
このアルバムでは、アルバムのタイトル名にもなっている「音の瞬間」というタランタが最高に素晴らしい。タランタとは、もともと鉱山労働者の苦悩を表現した曲だが(わが国の炭坑節と違って暗い曲調)、ビセンテならではの繊細さと、抑制された情熱の迸りをチラチラと感じさせながら、オリジナルのタランタの世界を見事に創造している。まさしく、「音の瞬間」を、爪弾かれる弦の繊細な音と音の間にビビッと感じさせる名曲である。
やはり期待どおりです☆
★★★★★
今までに発売された作品と比較すると、成熟していて、
憂愁を感じさせる曲ばかり。
ジャズを聴いたような心地よいサウンドを、
フラメンコギターで奏でることができるのは、
やはり彼、Vicente Amigo以外存在しないような気がする。
今回のアルバムでは、フラメンコで使われることの
なかった《バンドネオン》という楽器が起用され、
その音色がVicenteのギターと融合し、グラナダの
夕暮れを思わせるような奥行きのある音楽に仕上がっている。
『フラメンコギターの神』とされるパコ・デ・ルシアの
後継者と呼ばれる由縁は、なにも
演奏・表現力のレベルの高さだけにとどまらず、
フラメンコの世界に常に新しい風を送り続けるという
点ではないかと思う。
今回もジャンルにとらわれることなく、
多くの人々を魅了すること間違いなし!!!☆
評価に困る1枚
★☆☆☆☆
近所のCDショップで、「いまかかってるこれっ!」といって買った1枚。この人のCDは初めて。
ギター:★★★★★+★(EXCELLENT!!! すごっー)
バンドネオン:★★★★(なかなかやる)
パーカッション:★★★(ふつー 必要だから居るということ)
その他:評価に値せず邪魔なだけ。特にベース。他の仕事ならきっと出来る人たちだとは思う(?保証無し?)が、このアルバムでは不要だし、アレンジャーはマジメに仕事していない。ベースが邪魔なのはアレンジャーのアイディアがゼロなせいもある。そういえばショップで欲しい!と思ったときは他の音楽のせいでギター以外が聞こえなかった。
クラッピングの音に迫力がないのは、録音かミックスポリシーのせい? 生で聞いたら判るが、フラメンコのクラッピングは本来、人間の手からこんな音が出ること自体に仰天するほどの刺激音だ(大きな会場ではPAで調節してあるかも)。ここでは全然メリハリ無くて全部ピアニッシモでやっているようなもんだ。
あー、それとジャケットの絵は似てない。こういうのは「絵画」以前だな。音楽家としての信念は出て無くて、街の軟派兄ちゃんのようだ。本人曰く「おれも怒るゾ」だろう。(本人のWebサイトの写真はさすが)。
音楽作品としての全体のマネジメントができていないので総合★1個のみ。プロデューサーとアレンジャーはクビ。スティングに呼ばれて演奏したみたいだが、あっちはマネジメントがしっかりしているのでこれよりはマトモだったのではないかと想像する(聴いていない)。
ギターだけ抜き出してくれて、バンドネオンだけとの掛け合いを一発録音したのをボーナスでつけてくれたらもいちど買うけど。この人のソロだけのアルバムはないかな。アマゾンのデータでは判らない。(本人のWebサイトでもよく判らない)
残念ながらリサイクルCDショップ行き。ギターが素晴らしいだけにもったいないんだけど…。
待ってました
★★★★★
先日、ビセンテ・アミーゴのコンサートを聴きに行き、あの手の動きが忘れられず、帰ってすぐにこのCDを予約しました。
一曲目のデミパティを聞いた時、みんなで楽しそうに弾いていた姿を思い出してしまいました。