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憲法で読むアメリカ史(上) (PHP新書)

価格: ¥5,980
カテゴリ: 新書
ブランド: PHP研究所
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アメリカという国に対する印象が変わる ★★★★★
アメリカ合衆国の成立前夜から南北戦争の勃発までを、憲法の解釈、強い自治権を持った州と弱い連邦政府の関係を軸に書いています。

州が連邦政府や連邦最高裁判所の命令に従わなかったり、州が勝手に"外国"であるインディアン居住区を州の領土として自州の法律を適用したりと大変です。外国との通商を管理するのは連邦政府なのですが、インディアンを"外国"とするか、単にその場所を占拠している自治領のようなものにするかの判断を連邦最高裁判所がしたりします。このあたりも政治の駆け引きや損得が絡んでいて大変です。

合衆国憲法に奴隷制度を容認するような記述が間接的であれ書かれていたり、南北戦争勃発の理由に奴隷制度を容認するかどうかの南北の意見の違いがこんなに影響していたとは知りませんでした。リンカーンがこの戦争を指揮するのですが、この頃から連邦政府の力が強くなりだしたんですね。

登場人物が多いし、年号なども正確に記憶はできませんが、その時代の大きなうねりを感じ取れればよいと思っています。
他書にはない視点 ★★★★★
憲法の変遷(修正)を通して、アメリカの建国時から今を語っています。入門書的なアメリカ史を読んだ後にこれを読むと深くアメリカの歴史がわかります。
ああ、おもしろい ★★★★★
アメリカの歴史が全部本書でわかるわけではない。
しかしかの国の歴史を貫く縦糸のひとつとして
本書は貴重である。
領土を拡大していく過程で、いろいろなことがおこる。
奴隷制もそのひとつであったのだろう。
南部と北部の対立点がそれだけだったわけ
ではないだろうけど。
ルイジアナの購入、テキサスの編入など、
なんかすごい話ではある。
50州すべての生い立ちに、
たぶんドラマがあるのだろう。
「合衆国」ってなんだろうと思った人に ★★★★★
合衆国という国家は、国家である前に理念を軸に造られた「システム」であることが、本書を読むとよくわかります。

英国を倒して「自由と平等」を取り戻すという崇高な理念を掲げた独立宣言。しかし英国を倒して団結する必要がなくなって、今度はそれぞれが独自の権利を主張する州をまとめて連邦を維持する為に、どうしても理念を一度棚上げにして現実的に機能する「システム」を造る必要が出てきました。本書には、このシステムの骨格である合衆国憲法が、時代の要請による解釈を通じて肉を得て、実体を持つようになる過程がとても読み易く描かれています。

上巻はリンカーンまで。そもそもリンカーン理解の為に読み始めたのですが、有名なゲティスバーグの演説から奴隷解放までの一連の彼の言葉が、彼個人の独創というより、「理念(独立宣言)」と「システム(憲法)」の建国以来のせめぎ合いの流れの必然であったことがよくわかりました。

付録は原文の合衆国憲法全文。原文の段階で解釈が様々あるわけで、訳してしまうとそれだけで翻訳によるバイアスがかかってしまう以上、憲法解釈の本に訳がないのは当然だと考えます。下巻の参考文献にある『アメリカ合衆国憲法を英文で読む』を読むと、合衆国憲法がいかに曖昧で柔軟にできているか、またそれゆえにいかに訳が困難であるかがわかります。

「憲法で読む」以上、通史としては分かりにくいところもありますが、物語として面白く書かれているのでここから歴史を学んでも悪くないと思います。とにかく面白かったです。読んでよかった!
連邦最高裁判所の視点から ★★★★★
各時代にはそれぞれ連邦最高裁判所による重要な判決が出されています。
本書はその連邦裁判所による重要な判決を視点とし、アメリカ史を辿っていきます。

上巻ではまず、2001年のブッシュ氏の大統領選挙において裁判所が果たした役割について触れ、近年の連邦憲法と連邦最高裁判所について説明します。その後、時代を遡って建国期から近代までの歴史を辿ります。

本書の資料として嬉しいのは、上巻の最初にアメリカ合衆国全土の地図と州の誕生年月日が付いている事。これによって読み進めながら州の場所や全体図を確認できます。
逆に資料として物足りないのは、合衆国憲法が全て英文である事。和訳で憲法を読む必要のある人は、本書とは別に憲法の和訳を用意した方が助かると思います。