漫画、設定、Ｑ＆Ａなどで構成された本ですが、
10巻読破後に続けてこれを読んだら、Ｑ＆Ａコーナーの、
語りたくて仕方ない作者に引いてしまいました。

「（主人公たちが）働きすぎ」という反響に対して作者は、
私には「あれ」が「普通」でした、と答えていますが
このわざわざ付けられたカッコ部分に、実際こんな職場で私は働いていたんだという、
優越感が見えるようで、うーん、なんだか。

他も、作者の酔い語りが多く、辛いです。
この本の原作者からは、忙しい＝仕事ができる＝自己犠牲格好いい！
という勘違いからくる上から目線のようなものを感じました。
そう思うとサプリから別のものが見えてきて、少し残念です。

ラストの名言集も、現在の忙しく働く女性が普通に口にしているものばかりで
「あーそうそう！」と共感できるかもしれませんが、名言と呼ぶのは酔いすぎな気がします。
サプリという漫画は面白かったので★２つにします。

本編にあった、痛いくらいの閉塞感と現実感が少し和らいだ感じ。。。ずっと見てきた主人公たちが幸せになったのはうれしいけど、シビアな現実ももっと読みたかったかな。
藤井が育児をしながら第一線で働く厳しさ　とか
柚木がどうやって義母との同居や子育てをしているのか　とか
田中と天野がどうやって業界に名を馳せていくのか　とか
渡辺は夢の結婚をしたものの、出産や社会との接点など新たな悩みを持つ　とか
藤井とサハラがどうやって２年の溝を埋めたのか（出産の１年をともにしなかったというのは夫婦としてすごいブランクだと思うので）

いろいろ突き詰めて読んでみたかったです。
きっと人生には答えなんかない。
ただのハッピーエンドなんてありえないから　またいつか、別の機会に読んでみたいです。

大好きな作品でした。ありがとう。

わたしはこの方の漫画が大好きですが、だからこそ、「んー？」という微妙な感じでした。

"「サプリ」という「漫画」が好きな人"には正直物足りない一冊かもしれない。
「おかざき真里」という漫画家、その人のこの作品に対する姿勢、を含めたものが好きなら、楽しめるのかな。

スピンオフ4作品は短いながらもふむー、と納得できたけど、
本作10巻分の伏線は全て解決されるわけでもなく、
その他のおまけ特集が、「？」な、印象。

お知り合い？の広告マンのインタビューは、確かに読み物としておもしろかったけど、
"「サプリ」という「漫画」が好きな人"にとっては、別に・・・という感じではないだろうか。

Q&Aもご本人のブログに掲載していたものだし、
ネーム→原稿の特集も、「ふーん・・・」っていう。。

悪く言えば「作者・編集側の自己満足」感は、否めない一冊。

別に値段にケチをつけるわけではないけど、これだったらボリュームはなくても、
スピンオフ4作品だけで安い値段で販売して欲しかったなあ。。