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汚名-検察に人生を奪われた男の告白 (講談社プラスアルファ文庫)

価格: ¥880
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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迫力満点―元気が出る本No1 ★★★★★
もうひとつの著書「汚名ー国家に人生を奪われた男の告白」のつづきもの

 1 文章は実に単純明快な単文構造。スカッとした飾りのない日本語でずばずば書いてありすぐ最後の頁に到達します。

 2 検察の内部構造とその腐敗への容赦ない攻撃が書いてある。裏カネ疑惑や外部組織との癒着も書いてある。

   ムネオ氏の私怨のようなものを大きく差し引いて読んでも、半分以上正しいのではないかと、おもう。

    ★ 実務的感覚からすると裁判官も腐敗している部分があると思う。が検察は腐敗がもっと恒常化している組織。
      日常的な事務処理は平たんに淡々とこなすが、ひとたび政治案件(鈴木ハウスとか外務省機密費横領背任だとか)になると
      がぜん違った活況を呈するのが検察。

    ★ わたしは殺人未遂の国選で64歳の老人の弁護人をしたことがあるが,検察は情状弁護を大歓迎するがひとたび証拠提出の段階から
      争うと,豹変する。任官ほやほやの女性検事からそうだからガックリくる。

      汚職事件はまだ受任したことはないが、一度はぜったいに検察と対決してみたい。

 3 小沢一郎=国策捜査というのは立花隆の主張だったとおもうが、何回かテレビでそのことを言ったあと彼はテレビ出演がなくなった。

 4 汚名というのはそのとおり。たとえ刑事被告人だとしても、訴追行為を離れた背後の人格の攻撃をするマスコミは正義に反する。

 5 鈴木宗男が東大卒だったなら、これほどの恥辱的な扱いは受けなかったかも。
一人の男の過酷だが希望に満ちた抒情詩 ★★★★★
本書の単行本の副題は、「国家に人生を奪われた男の告白」である。
文庫化に際して「国家」から「検察」へと副題が変わったことには、小沢一郎問題が一つにあるのだろう。
私としても、本書の副題は「検察に・・・」の方が相応しいと思う。
私も、鈴木宗男事件が無ければ、検察を信頼していたに違いない。検察の非道なやり方に、この国家は本当に民主主義か?と疑いたくなった。

同じ講談社+αに収録されている、「闇権力の執行人」よりも、こちらの方が、「鈴木宗男」という一人の男に視点がフォーカスされている。
特に、鈴木氏の家族からの手紙や、松山千春氏からの激励の言葉などは、読んでいて目頭が熱くなる。そこらの三文感動小説よりも余程、感動できる。
他にも記述されているのは、中川一郎氏との秘書時代の思い出、佐藤優との出会いなどなど・・・様々な男たちの横顔がとても興味深い。
鈴木宗男の人間としての魅力が凝縮されていると言える。仰々しい題名とは違って、生きる勇気を貰える、心の書だ。