内容的には、SODよりも多い語数の多さはもちろんのこと、語源を記述してあることが有益です。語学に強かった森鴎外は、単語の記憶法はまず語源を知ることだ、といっています。旺文社の英和中辞典が改定されてつまらなくなってしまったのは詳細な記述が特長だった語源を、語数を増やす為に省略したからだと思います。
今、研究社や岩波の英和大辞典または、オックスフォードのPOD以上の辞書を別にすれば語源をきちっと載せてある辞書はリーダースの他にはありません。しかも小さいので扱いやすく、ケインズ流に仰向けに寝ながら本を読む者には必需品です。
リーダースプラスが出たときはよほど買おうかと思いましたが、今のところ不便はありません。ただし、プラスは知識の宝庫だと思います。ブラウズするだけでも楽しいのではないでしょうか。プラスの改訂版が革装で出ればすぐに買うだろうと思います。
革装といえば、紅い革、金色の箔押し文字などで初版の方がおしゃれでした。第2版の革装も装丁だけでも改装されればもう1冊買うと思います。革装の手入れは、デリケートクリームという靴クリームを使えば大丈夫です。1984年から使っている初版もそのクリームのおかげか、よい状態です。ビニール装ならば硬化してしまうか、風化してぼろぼろのはずです。
CDロム辞書やインターネット辞書が盛んのようですが、寝転んでいてコンピューターは使えません。我々皆が大好きな長島さんは大学での英語の授業中に隣の学生が英和を引くのを見て、「こんなに便利なものがあったのか。」と驚いたのだそうです。せめて、手元に置く大切な辞書ぐらいは革装にしたいと思います。