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大逆転の痴呆ケア

価格: ¥1,785
カテゴリ: 単行本
ブランド: 中央法規出版
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働かないで仕事をしよう! ★★★★☆
今現在、グループホームで仕事をしているので、読んでいる間中ずっと本書に登場する和田さん言うところの「婆さん」と自分のところの「婆さん」とを比べ、自分は今まで「婆さん」の仕事を奪ってきたんじゃないか?と反省しました。
自分のところの「婆さん」たちも本書に登場する「婆さん」たちのようにいい顔(本の中に婆さんの写真がたくさん出てくるのですが、その表情が素敵なんです!)の「婆さん」になって欲しいなあ〜と思いました。
☆が4コなのは、和田さんはこうして本を書いて自分の考えを伝えるよりは、自分の生の言葉で伝えることのほうが恐らく得意なんじゃないかと感じたからです。
大逆転の痴呆ケア ★★★★★
『そうか!そりゃそうだよねっ!』この本をいっきに読み終わるまで心の中で何回もうなずいていました。目からウロコの一冊です。
自立とは ★★★★★
近頃関心を持って、介護関連の本を何冊か読んでみたが、まだ誰も介護していないわたしにとって、実際、当事者として読めるものは少なかった。

ただ、この本は別格の秀逸。

認知症のお年寄りを集めたグループホームの運営について、客観的にユーモラスな筆致で書かれている。実際のケースを取り上げてながら「和田さんのやり方」を具体的に紹介していくものなのだが、ここで目指しているのはとことんとした「自立」。

生活すると部屋が汚れる。汚れた部屋は掃除して、天気のよい日は布団を干す。食べたいものを自分で決めて、外に行って食材を調達し、食べられるように調理する。これが自分でできるかできないか、で、「ひとの自由さ」は大きく左右される、とわたしも思う。

世話する側の人がそれらを全部「してあげる」のは世話される人にとっての「生活」を奪うことだ、と筆者は言う。「できない」「無理」「危ない」、と、何もかもを世話してあげるのは、そのひと自身の能力を奪うことになる。そのとおりだ。別に認知症に限った話ではない。

仕事の忙しいオジサンにだって、いたずら盛りの子どもにだって、勝負の日限が迫っている受験生にだって、「自立した生活」は必要だ。

『一方的にしてもらっているばかりでは、人が生きる姿から遠くに離れるばかりである。』

刺激的な言葉が並ぶ。目からウロコのおもしろさ!

著者の先駆的取り組みには、脱帽! ★★★☆☆
読後、大逆転とまではいかないがスッキリする。グループホーム以外の職場の人は仕事上のストレス解消にもいいです!現実は、組織や業務の都合で目指したい介護・かかわりが出来ない人が大半なんじゃ?
人は、胃潰瘍で腹が痛いことを問題行動とは言わない。 ★★★★★
「痴呆=問題行動をする人」という偏見と誤解は、長らくずっと介護の世界をも呪縛してきた。それに一石を投じるのが、この本である。これを書いたのは、東京都足立区のグループホームで、婆さん(著者は愛情を込めてこう呼ぶ)とかかわってきたホーム長。著者は、痴呆をただの「くっつき虫」と言い放ち、婆さんのたくましさ、したたかさを信じ、見事に「生きること」を支援している(痴呆をケアしているのではない)。それを可能にする哲学、実践方法が、活字と写真からよくわかる。こんなケアができたらどんなにいいか……。

この本には、箴言も溢れかえっている。上記の「人は、胃潰瘍で……」のほか、「させることより、そそること」「目指すはケニアの国立公園」「ボケもなじめばよく響く」「わがままを批判する職員のわがまま」etc……。それは、風刺に充ちた可笑しな造語だったり、僕たちの頭上を遥かに越えて真実に届く一言だったり、うっかりしてるとグサリと殺られかねない鋭利なセリフだったり――。
著者は、こうしたコトバたちを駆使して、「痴呆老人」としてくくること、そして「痴呆介護」するのをやめようとひたすら説く。それは単なる思いつきでもなければ、理想論でもない。痴呆のある人が生きることを生きられるために深く深く突きつめられた考えであり、血となり肉となった実践力から産まれたコトバなのである。

……「最近でもっとも面白い本」と知人が勧めてくれたが、僕は、いま4回目の再読を始めている。