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交渉人・籠城

価格: ¥1,575
カテゴリ: 単行本
ブランド: 幻冬舎
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すらすら読めますが… ★★☆☆☆
交渉人シリーズの中では、一番ストーリーが薄いと思います。
もっと最後にどんでん返しがあればいいのですが。
『交渉人』が交渉することで何か起こるかといえば
そうでもなく…
通勤時にさらっと読みたい本が欲しい人向きかと。
あっけないほど冷静に読める ★★☆☆☆
 『交渉人・最後の事件』が、文庫化にあたって『交渉人・爆弾魔』と改称され、ようやく発売された待望のシリーズ第3弾が本作。
 待望だったのだが、読んでみるとガッカリさせられる部分が多い。サスペンス小説としては、うまく書いてあると思うし、この作者らしく、レベルは決して低くはないが、率直に言って、こういう作品が読みたかったのではない、と思ってしまう。

 [少年事件の被害者が、人質を取って立てこもり事件を起こした。犯人と交渉する、交渉人・遠野麻衣子]
 これだけの設定(前提条件)を聞いて、普通に予想される範囲内から、この作品で描かれている内容は一歩も出ていないと思う。事件の結末の「どんでん返し」さえ、完全に想定内である。サスペンス小説でありながら、あっけないほど冷静に読める。しかし、「冷静に読める」というのは、この手の小説にとって、決して「ほめ言葉」ではあるまい。

 シリーズ第1作の『交渉人』のレビューにも書いたが、こういうサスペンス小説に、「社会派」的な内容は必要ないと思う。もっとシンプルに、正体不明の立てこもり犯との交渉、というエンターテイメント小説を書いてくれた方が、はるかに面白かったのではないか。「社会派」が書きたいなら、サスペンス小説の形を取らなくても、正面から書けばいい。