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科学論の展開―科学と呼ばれているのは何なのか?
価格: ¥2,625
カテゴリ:
単行本
ブランド:
恒星社厚生閣
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いかにもマクスウェル研究者らしい科学哲学?
★★★★☆
科学理論というものの本質はいったい何なのかという哲学的問いをめぐって、著者チャルマーズは、クーンやファイヤアーベントら「相対主義者」の見解を批判し「科学理論は客観的実在を確かに語っている」のだと力説してます。
ただし、それは理論が実在に対応しているということではなく、ただ近似的に世界に当てはまっているということを意味するにすぎないと彼は言います。もし科学理論の真理性がどれも客観的実在に対応しているか否かで測られるとしたら、マクスウェルの電磁気理論が、少なくともその理論構築の段階では、のちにアインシュタインによって否定されるエーテル仮説の上に築かれているにも関わらず、方程式そのものは間違いなく完璧に機能するという事実を理解できなくなってしまうじゃないかというわけです!
なるほど…チャルマーズはマクスウェル研究者として名を知られた科学史家でもあるそうなので、きっと彼の「非表出的実在論」という哲学的見解はマクスウェル理論の謎を理解する中で培われたものなんでしょうね。もしかすれば、彼がクーンの科学革命論をものすごく否定的なトーンで語るのも、ニュートンとアインシュタインの分水嶺ばかりが強調される科学革命論ではマクスウェルの影が薄くなっていることへの反発もあったりするのかもしれません。実際、特殊相対性理論はマクスウェル方程式の考察から見出されてきたわけですからねえ。
素人目にはチャルマーズの見解がしごく常識的な観もあり、そんなに刺激的というわけではないけれど、クーン以降の科学哲学らしく、科学史上の諸事実の意味が科学哲学の目を通して見ることでよく分かってくるような気にさせてくれた点で☆四つとさせていただきます。
概論の優れた入門書
★★★★★
この手の本の大抵のものには,語句の説明が極端に不親切,ある意見の対立意見をまともに取り上げていない,専門的すぎて初学者が読めない,内容が非常に浅いといった文句のどれかを言いたくなる私ですが,この本に対してはそのような文句はありません.
とくに,文章が一貫して「考え方やモデルを平易に説明する」という体裁になっていることが本書の入門書としての特長だと思います.
少々古い本になってしまいましたが,入門書として推薦できます.
お勧め本
★★★★★
私は科学哲学に興味を持ちつつ、物理学で大学院を出たくちです。この本は、本屋でたまたま見つけたのですが、中をさらったと見て直ぐに「買い」だ、と思い購入しました。地味な表紙に負けず、科学論の基礎的な考え方が分かり易く記述されています。科学論に興味がある方は絶対にお勧めできる本です。本当に表紙が地味なため見つけにくいですが、一度大きな本屋で内容を確認してみると良いでしょう。私が大学で教えていれば、教養部の科学論の授業などで迷わず使うでしょうね。
科学の盲信に衝撃の脳天チョップ
★★★★★
「科学」の意味,意義を問い直す「科学哲学」の入門書。平易な文章で科学哲学全般を紹介するだけでなく,筆者の建設的な意見も述べられている。決して難しくないのに専門的な内容を概観できる,貴重な良書。科学の表層で漂ってしまいがちな人にぜひ読んでほしい。