インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

象工場のハッピーエンド (新潮文庫)

価格: ¥680
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
Amazon.co.jpで確認
春が来るとジョン・アブダイクを思い出す。ジョン・アブダイクを読むと1968年の春を思い出す。ほんのちょっとしたことなのだけど、我々の人生や世界観はそのような「ほんのちょっとしたこと」で支えられているんじゃないか、という気がする・・・・・。都会的なセンチメンタルリズムに充ちた13の短編と、カラフルなイラストが奏でる素敵なハーモニー。語り下ろし対談も収録した新編集版。
趣味的世界と奇譚 ★★☆☆☆
短編集のようでエッセイ集のような、著者の世界観が反映されたユニークな作品。
話によって書体が異なる凝った作りで、画だけのページも多い。

久々に読み返してみて興味深い箇所もあったが、ちょっとしんどいと感じる箇所もないではなかった。
スニーカーの誕生にまつわる話の結末は少しショッキング。
雰囲気が好き ★★★★★
 雰囲気が好きです。軽いので、暇なときにさらっと読める。それでいて何か深いものがある。素敵です。
 中でも、僕は『カティーサーク自身のための広告』『ある種のコーヒーの飲み方について』『ジョン・アプダイクを読むための最良の場所』『マイ・スニーカー・ストーリー』『鏡の中の夕焼け』が好きです。
 
1983年の村上春樹 ★★★★★
 後年 村上春樹ー安西安丸は コンビとなって各種の楽しい本を出してきたのが歴史だが二人のコラボは本作が初めてだ。

 1983年12月に出版されているが その年は「中国行きのスロウボート」「カンガルー日記」という初めての短編集、初めてのカーヴァーの翻訳「ぼくが電話をかけている場所」が出ている。村上にとって比較的リラックスした年だったように見えるかもしれないが 新しい分野に挑戦する 綱渡りのような年だったのかもしれない。

 本作を2009年に読み返すと 1983年当時の村上が持っていた「洒落た都会小説」というムードだけではなく その後の村上が書くことになる ある種の奇妙な超常現象への志向の萌芽を感じる。
 言葉を話す犬や 表題の「象工場」等は この段階では たわいのない作り話であった。しかし この志向が大きく育ち 村上独自の世界の一要素となっていったのが歴史だと僕は考えている。 

 読んでいて1980年代中旬を思い出した。そう カティーサークは とても高級なお酒だったのだと。万年筆が好きだったのだと。そうして 喫茶店で一人で村上春樹を読んでいたのだったと。
二つの作品集の混成 ★★★★☆
小説家:村上春樹氏によるエッセイとイラストレーター:安西水丸氏による画集の融合。

面白いのは、お互いに別々に書いたエッセイと絵をただつなげ合わせた作品ということ。

そんなことってあり得るの?

確かに文章と絵の繋がりがよくわからないなとは思っていたが、何となく違和感なく読めるのが摩訶不思議。

珈琲をめぐる言説について ★★★★★
時には人生はカップ一杯のコーヒーがもたらす暖かさの問題。
コーヒーを扱った文章の中でも、僕はこれがいちばん気に入っている、と書かれていた。
今から思えば、もう24年も前のこと。ウィントンケリーのPIANOすらまだ知らなかったけれど、
妙に心に残って、時々に反芻している。
四十を越えて、Jazzを聴き込んで、仕事にも疲れて、それでも尚、
はかない人生でも何処かで救われることを信じていれるのは、
こんなささやかだけれど暖かな言葉が存在するからかも知れない。
雨が降るとウィントンケリーのPIANOが聴きたくなるのも、たぶんこの本の刷り込みが
影響しているのだろう。神戸のJAZZ喫茶で筆者をまねた時にはモンクが掛かっていたけれど。
水曜日には雨が降る。雨にはJAZZ PIANOが似合う。