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オカメインコに雨坊主 (ポプラ文庫ピュアフル)

価格: ¥546
カテゴリ: 文庫
ブランド: ポプラ社
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懐かしい感じがしました ★★★★☆
芦原すなおさんの作品は今回が初めてとなります。
読み終えてみますと、フィクションもののとある田舎のお話で、
とても情緒あふれる内容でした。

「生と死」「人と人の繋がりや優しさ」などをうまく描いてあります。
自分が生まれも育ちもずっと東京で田舎というものがなかったので、
わくわくしながら読むことができました

実はオカメインコを飼っているので購入してしまいましたが、
そのオカメインコは1章と最終章に出てくる程度です(笑)
そしてオカメインコが主人公でもなければ、オカメインコのお話でもありません。
しかしこの本でオカメインコの存在は、「生」の象徴と描かれているように感じました

普段ノンフィクションの本しか読まないのですが、たまたま手に取ったこういう本も面白かったです。
やさしくて、温かい ★★★★★
乗る電車をうっかり間違えてたどり着いた町で暮らす画家のぼくと、住人たちが織りなす七つのお話。
こましゃくれた口ぶりがおかしい小学生のチサノや、夢見る哲学者のような英語教師のノートンなどなど、
登場人物が大変ユーモラス。チサノのうちの猫ミーコや、ご近所のおたまさんの飼い犬だったシロ、
梅雨入り、明けを教えてくれる雨坊主など、人ではないものたちの描写も、非常に愛嬌があって微笑ましいです。
夢と現が交錯するようなちょっぴり不思議なことも起こります。
単行本のレビューにもありましたが、梨木香歩さんの『家守綺譚』とどこか似た空気のある作品です。
一話一話ほのぼのしていて味わい深いのですが、最終話の数ページを読んだとき、
生きていくことの理のようなものがやさしく立ち上ってきたような……
癒される、心が温まるというだけではない、深い感動が心に広がって、泣きたいような気持ちになりました。

やさしさと懐かさに包まれる本 ★★★★★
うっかり電車を乗り間違えて偶然にたどり着いた町に やさしくつながり暮らすようになった…
偶然ではないように思える何かにこの町に導かれた愛する人に先立たれ、長い時を過ごしていた画家が
不思議の町でであった人や動物たち、そして亡くなっている人…

「命の源を知ればさみしくなんかないんだよ」
帯に書いてあるこのことばが静かに伝わってくる
あたたかくてやさしくてどこか懐かしいお話です。

表紙の絵もすごくやさしくかわいくて、見るだけでなつかしいような泣きたくなる…
この本を読み返すたびにやさしさと懐かしさに包まれるように感じます。
不思議になつかしい思いに誘われる七つの話 ★★★★★
 乗る列車をうっかり間違えてしまったために、どことも知れぬ町に運ばれた画家は、ひょんなことからその町の家の離れで暮らすようになります。そうして、そこで暮らすうちに、物語の語り手である画家は町の住人たちと言葉を交わすようになり、ちょっと不思議な体験をしていきます。どこか夢のような、なつかしい気持ちを呼び覚まされるような、そんな出来事に遭遇したり、妙なモノとめぐり会ったりするんですね。スケッチブックにさらさらっと絵を描く感じで、画家が綴っていく不思議の話たち。「オカメインコ」「やまざくら」「雨坊主」「ほおずき」「ねえや」「ブランコ」「ミーコ」の七つの話が収められた連作短編集です。

 アイルランド出身の英語の教師・ノートンや、よろず屋(画家は、その離れに住んでいる)のばあちゃんの孫の小学生・チサノ、よろず屋で飼っている猫のミーコ。彼らと画家の「ぼく」との心が触れ合う様子は、見ていてあたたかなぬくもりを感じました。ふわっと心がなごむような会話なんだけれど、そこには時折くすりとさせられるとぼけたおかしみもあります。なかでも、「ぼく」とノートンが交わすやり取りに、生命の不思議へと思いを誘われてしみじみとさせられました。

 ほのぼのとした、やわらかなファンタジーの香りがする作品の空気は、どこか、梨木香歩さんの『家守綺譚』に似ている気がします。そして、丸山薫の「汽車にのつて」という詩の一節が語りかけてくるようにも思いました。<< 日が照りながら雨のふる あいるらんどのやうな田舎へ行かう >>と。