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月夜の晩に火事がいて (創元推理文庫)

価格: ¥987
カテゴリ: 文庫
ブランド: 東京創元社
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最後の展開が…… ★★☆☆☆
以前読んだ 「 嫁洗い池 」 よりは、やや主人公に好感は持てるものの、
彼に、以前亡くなった奥さんから電話がきて2人が会話をするというスタイルに魅力を感じませんでした。

また、ミステリというには、あまりにも小粒すぎます。
登場人物がただ単に思惑を隠していただけですね。
しかも関係者だけでなく、主人公までが読者に手の内全てを明かさないというのはいただけません。
ラストの展開も無理矢理という感じですっきりしませんでした。

文庫で500ページは長すぎると感じた作品ですね。
明るい横溝正史 ★★★☆☆
 1999年にマガジンハウスから出た単行本の文庫化。
 明るい横溝正史。この言葉がピッタリだろう。横溝風の舞台だてはそろっている。田舎の名家。家族関係をめぐる愛憎劇。不気味な老女。シュールすぎる人形の話。凄惨な殺人。ところが、読んでいて全然不気味ではないのである。むしろ笑ってしまう。微笑ましい。なぜかというと、これが芦原すなお氏が書いたものだからだ。例の、のんびりとした文体と瀬戸内側の四国の言葉。あっけらかんとした性。これが作品の印象を負から正へと変えてしまっている。それに気付くと凄く面白い。
 ミステリとしての出来はちょっと。説得力がない。
可笑しくて楽しくて、やりきれない本格推理 ★★★★★
四国の素封家を舞台に、わらべ歌に見たてた殺人事件を扱った、ユーモア本格推理。すっとぼけた会話の名手である作者の持ち味がフルに発揮され、とにかく全編笑わせる(特に二人の女性は最高)。一方で、事件の陰惨さについても全くゴマカシがなく、実に克明に関係者の心の動きが描かれるため、かなり複雑な味わいの小説となっている。犯人像は衝撃的で(正体が意外という意味だけではなく)、登場場面をしみじみと読み返さずにおれない。
決して気軽に楽しめる小説とはいえないが、結末にはある種の救いがあり、何ともいえない余韻が残る。謎解きは正攻法。異色作にして傑作である。
なお、初期に青春小説の名作を連発した作者としては本編は「中年小説」のテリトリーに属する。登場人物ほぼ全員が中高年。唯一の例外が二頁だけ登場する新幹線車内販売のお姉さん(名前ナシ)で、この場面がまた何とも可笑しい。
表紙買い ★★★★☆
失礼ながら著者も知らず、タイトルも聞いたことがなかったのですが。異色のミステリーです。小洒落た仕掛けや小粋な舞台はなく、「火事がいて」の「いて」の語感・響きどおり、ベタな田舎で起こる殺人事件を冴えない主人公が謎解きをするのですが、登場人物が魅力的でこんなにほんわかと可笑しい推理モノは初めてでした。イミコさんの語り口は内輪でとても流行ったほどです。是非、型破りだけれど実在しそうな彼らに会ってみてください。
「火事がいて」は火事が「いる」のではない ★★★★☆
やはり芦原すなおの作品は西讃岐弁で読むのがいい。ときどきあまりにディープ西讃ことばにうろたえ、同じ行を何度も読んだり、ページを繰る手がしばらく止まったりすることもあるけれど・・・・・・。ちなみに「火事がいて」というのも「火事になって」ということで、火事が「いる」のではない。
本編もいいが、装丁・表紙イラストもよくできている。後・前見返しの月の写真、表紙の少年のイラストが物語にぴったりですばらしい。この二つが、実は本編の謎解きに効いている。いい本作りをしていると、編集者の手腕に感心した。