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性的虐待を受けた少年たち―ボーイズ・クリニックの治療記録

価格: ¥2,625
カテゴリ: 単行本
ブランド: 新評論
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暗部の最も奥の暗部 ★★★★★
性犯罪は表に出にくい。
ましてや被害者が男性である場合、そして子供である場合はなおさらである。
子供が被害者である場合は事実関係を上手くいえない事、子供自身の奥深い罪の意識などと相まってほとんど表面化されない。
子供のころ性犯罪の被害者となった少年少女が他の子供(ときには自分の子供)に同じような行為を繰り返してしまう、というのはきいた事がある。
以前日本でも、そういった子供が犯した犯罪が大きな衝撃を与えたことがあった。

加害者が顔見知りの場合、見知らぬ人の場合、被害者に与える影響の違い、そしてPTSDになった少年たちのケアなど、ナイーブなテーマを実に精密に描いている。

近頃はボーイズラブやショタオタなど子供に対する愛情を肯定するような傾向も増えているが、年端もいかない子供に無理に自分の欲望をおしつける行為が許されるはずはない。
一番表に出にくい犯罪ではあるが、それをケアする施設が海外ではあるのは知らなかった。
わが国でもこのような施設の重要性は認識されるべきである。

こういった不幸な目にあった少年たちが、新たな人生を歩み、悪い連鎖を断ち切れる為にこのような施設の重要性はもっと認識されるべきであろう。
それにしても本来子供を守るはずの親や保育士、ケースワーカーが加害者であるケースがこれほどまで多いとは震撼した。

不運であり幸運である少年達 ★★★★★
↑こう思ったのは彼らは助け(治療)を得られたからです。
性被害を受けても助けを得られずにその後の人生を苦しみながら 沈黙しながら過ごす人がどのくらいいることでしょう。この本では少年の性被害がメイン。男性の被害者は被害にあったことを言いづらいとあるが女の私の意見は女だから言いやすいわけではない。男でも女でも性被害にあった絶望は大差ないだろ。しかしその後の行動面では性被害にあった女性より男性の方がペドフィリアになる確率が高いと本書にある。
前書きとしてそういったペドフィリアや性被害についての説明。その後数人の少年達の被害例。その内容は狂気。混乱。こんなことありえない。でも実際に起こったこと。そしてそれを受けたのは小さくてかよわい子供。呆然として頭真っ白になりました。それでも淡々と読みました。そんな行き地獄を体験した少年達の反応もまさに狂気(行動面でも性的な面でも暴力的になる)です。一冊まるごと悲しみ 混乱 狂気 暴力ですがそれでも冷静に淡々と治療施設内でのレポートは進んで行きます。少年達もそれぞれ少しずつ傷をいやしていきます。本書に出てくる加害者は多くは男性ですが女性の加害者も少なくない。同じ女としてものすごく気分が悪くなった…。本書の最後はユーモアのある終わり方で救われたような暖かい気持ちになりました。
冷静なレポート ★★★★☆
 男性幼児性愛について、その加害者、被害者、ケアについて少なくとも日本ではほぼ放置されてるのではないかという分野での現状について非常に冷静にフェアにレポートしている印象を持った。性的虐待を受けた被害者が長じて加害者になるというのもうなづける。
 酔いを醒ますような明晰なレポート。
 日本では多分男児に対する性的虐待自体がトピックにも上がらないとおもうので、今後の体制を整えるうえでも、関係者ならびにペドファイル自身に読んでいただきたいと思う。