1年に1枚のペースでアルバムをリリースする律儀な姿勢は評価されるが、歌謡曲なのかロックなのか、はたまたフォークなのか一体どのポジションを模索していたのかよくわからないのがこの作品。背景には秋元康とのコラボレーション、ニューミュージックなるジャンルの確立などの要因が挙げられるが、80年代前半の彼の作品は総じて駄作ばかりである。
職業作詞家に作詞を委ねている曲もあり、ほかのアルバムに比べて彼自身の個性が埋没している感は否めないが、「わがまま気まま流れるまま」や「午前0時の向こう側」は長渕らしいと言えば長渕らしいし、浜田良美のコーラスが際立つ「いかさまだらけのルーレット」、ギターテクニックが冴える「すべてほんとだよ！！」が収録されているので、30年のキャリアの中ではやはり無視できない。

かれこれ25年前の当時15歳、少ない小遣いから大枚2800円を払ったアルバムです。
地味とか、書かれてますが、静と動のバランスがいいことや、素朴ながらもメロディーラインがすばらしい曲がおおく、今でも、たまにターンテーブルに乗せたりします。さすがに、当時からは年をとり、就職し、結婚し、子供ができ、僕自身も変化しており、全部は聞かないけど
も、それでも15歳の少年から40歳を超えた中年までの振幅にも耐えれる名盤です。

一曲目が全てです。Don't cryの情感は半端ではなく素晴らしい。聞いていると息が詰まるようなそんな気がします。Captain of the shipの中の一曲「結晶」に似た情感がそこにはあります。ただアルバム全体としては…

確かに初期の頃よりは流れが変わってきてはいる。しかし、いい曲が多い。歌詞がいいね、いつものことだが。5なんか大好きだ。すべてほんとだよ！少し切ない声で歌う剛さんに引き込まれる。

このアルバムはいい。ギターも学べる。すべてほんとだよ。なんか初期の長渕を彷彿させる。全体的に聴きやすいアルバムとなっている。
しかし、初期のころの長渕をこよなく愛す。みたいなかたはちょっと不満かも。ということで☆４つです。でも私はよく聴いたアルバムの１枚です。