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裁判狂事件簿---驚異の法廷★傍聴記 (河出文庫 あ 15-2)

価格: ¥714
カテゴリ: 文庫
ブランド: 河出書房新社
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面白いが物足りなさあり ★★★★☆
著者が裁判傍聴で得たトンデモ事件が紹介されており、読み物としてとても面白かった。
特に「性癖」に関する事件を扱った裁判では、常人には信じがたいフェチを持つ人間が実際に存在し事件を起こし、しかも裁判所で問い詰められると、とんでもないことを口にしている場面などは、不謹慎ながら大笑いである。

もっとも、多くの裁判を取りあげている一方で各裁判の記録はやや物足りなさがあり、実際はもっと面白いのではないかというものもあった。
今後も著者には多くのトンデモ事件(判決)を世に示し裁判への関心を高めて欲しいと思う。
不謹慎だが面白い地裁事件 ★★★★★
本書は07年に発刊された「被告人、前へ」を文庫本化したものだ。
著者は東京住まいなので東京地裁の傍聴が多いだろうが、各県所在の地裁支部でも曜日限定だが裁判を行っている。もちろん平日のみだが、電話をすれば事件名と開廷日を教えてもらえるので一度傍聴してみることをおすすめする。

田舎へ行けば行くほどだが些末な事件が多い。ほとんどが窃盗、覚せい剤(所持・使用・売買)、傷害、器物損壊、銃刀法違反など。
だが、被告人像がわりと笑えるキャラだったりと傍聴中に笑いをこらえるのがやっとと言う経験が筆者もある。
ひと頃、失業者が街にホームレスとして溢れ不法侵入などの微罪で捕まる例に暇がなかったが、これらは社会的制裁措置と言うよりも社会的保護措置といったほうがいいくらいの本当のホームレスが裁かれることが多くあった。情状証人としてのホームレスのお友達が証言のために傍聴席にいたりとなんだかほのぼのとした法廷もある一方で劣悪な強盗殺人事件も扱われる地裁は裁判所の銀座通りと言っても過言ではない。前者などは社会ができるだけの救済協力をしなければならないなどと勉強にもなる。
最近では小中学生の裁判傍聴も裁判所HP上ですすめているから、夏休みなどの長期休暇を利用して小学生でも高学年なら親子で傍聴するのも良い経験となるだろう。
本書を読んでからもさらに一見に如かずか。