セルフヘルプの第一手としてお勧め
★★★★☆
性的虐待からいかにして自分を癒すか、ということについて情報が多く得られる。
巻末についている、サバイバーズユニオンなどの連絡先なども豊富で、一読の価値があると思う。
ベースとなっているのは、洋書の"Courage to heal”その他の本で、
その日本語訳が絶版になってしまっているのでこの本が発売されたことで
日本語で読みたい人のニーズにある程度答えていると思う。
安価であることも魅力的で、万人むけの内容と言えるだろう。
ただ、星4つとした理由は、文章表現がやや甘ったるいのと(「みんなつらかったよね!系の癒し系の本のような表現も散見される)、
これまた癒し系の少しイタいポエムがかなり載っていたからである。
こういうものが好きな人はいいと思うし、また英語で詩を書かれていてもそこまで違和感は感じないが、
日本語で、「ふんっ 女は化粧が大事だってさっ 」などとやられると、
真面目に読んでいる読者のなかにはバカにされたような気持ちになる人もいるかと思う。
そういうものをスルーするなら、全般として良書だと思う。
ただ、洋書の”Courage to heal"はそこまで難解な英語ではなく、また洋書のほうはそこまで高いわけでもないので、
可能であればあちらを合わせて読んだほうがいいかもしれない。