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シェエラザード(上) (講談社文庫)

価格: ¥650
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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期待はずれ ★★☆☆☆
 どなたかのレビューにもありましたが、浅田さんらしくない雑な文章が大変気になりました(以前、文章に厳しい佐野 洋さんが大変褒めていたころに較べてですが)。文庫の解説にもありましたが、敢えてベタベタのメロドラマにしたそうですが、今のご時世でやはりメロドラマはまずいでしょう。昔、メロドラマは反動的という議論もありました。
 ちなみに名作「鉄道員」はメロドラマとは思っていません。

 ストーリーもかなり強引のような気がしますし、エンディングも知りきれトンボでしょう(まるで志水辰夫さんの小説のよう?)。
 やはり最近、書き過ぎで文章が荒れてきているのではないかと、心配になります。
予想外の内容だった ★★★★☆
金塊と共に深海に沈む豪華客船を吊り上げる…、てっきり壮大な海洋ロマン小説?だと思い、手にとってしまった。
作中にちらっと書かれていた、「金目当てのアメリカのテレビ局」みたいだ…、私。
「シェエラザードって、やっぱりあの曲のことかな?」と思いながら読み始めたら、上巻の終わり頃から「なんかこれは、とても作り話とは思えないな…」と思えて来て…。
読み終えて、皆さんのレビューを読んで、納得。
やっぱりモデルとなった事件があったのね。
軍人、官僚、船員…、それぞれの述懐が、胸に迫る。
あの戦争とは、何だったのか?
戦争を知らない世代が、60年以上前の人々の想いに触れる、きっかけにはなるだろう。
この小説を読んで、とても知らずにはいられない。
私も、これから「阿波丸事件」について、調べたいと思う。
シェエラザード ★★★★★
 浅田次郎氏の作品はほとんど読んでいる次郎さんの大ファンです。数ある作品の中でも何回も読んでいるのは、この「シェエラザード」と「日輪の遺産」です。「椿山課長の7日間」や「地下鉄に乗って」など家族愛を書かせたら文句なしの浅田次郎さんですが、日本人の今や忘れられた正義感を書いたのがこのシェエラザードです。2回、3回と読みましたが、読むごとに新しい発見があり、必ず心が豊かになります!
 浅田次郎を読んだことがなく、愛や正義感を体感したい方は上記4作品を読むのをおすすめします。その後他の作品も読みたいと感じたら、「きんぴかシリーズ」、「プリズンホテルシリーズ」、「天切り松シリーズ」を読まれるといいでしょう。どれも笑いあり涙ありの絶品です。
皆さん読んでください! ★★★★★
浅田作品が大好きなのですが、この作品は初版が出たときに読み、またしばらくぶりに読み返して、涙が溢れてとまりません。
いま手元に小さな子供たちをおいているせいか、子供に関する描写でもういけません。

もちろん、浅田先生特有の甘すぎる男女のせりふ廻しに、鼻白む箇所もありました。

でも、美しい弥勒丸と彼女に寄り添う男たち…以上に無辜の民2000人が、海に沈んだことをおもうと、胸が張り裂けそうに悲しい。小説はフィクションだけれど実在の事件があったことは、テレビのドキュメンタリーでみました。

悲しいけれど、皆さん読んでください。
戦時と現代を豪華客船が結ぶサスペンス ★★★★★
太平洋戦争末期、国産の豪華客船弥勒丸は安導券を有した緑十字船として艤装され、シンガポールから北上していた。
本来沈むはずのない弥勒丸は途中の台湾沖で米軍潜水艦の魚雷により撃沈される・・・
それから数十年後、小さな消費者金融の社長軽部順一のもとに宗英明と名乗る謎の人物から弥勒丸引き上げの話が突然もたらされる。
弥勒丸と何の関連もない軽部はかつての恋人久光律子とともに、弥勒丸をめぐる人々に翻弄されながら弥勒丸の謎を究明していく。
戦時と現代を行き来しつつ、弥勒丸の謎とそれぞれの人物が抱えた業と想いが明らかになっていく。
物語は実際にあった阿波丸事件をベースとしていて、太平洋戦争における大日本帝国陸軍・海軍の思惑を下位士官の視点から描くとともに、米海軍の思惑を的確に描いている。
また一方で、現代においては恋人に捨てられて10数年を経て再会し、行動を共にすることで、戦時と現代の女性の生き方の違いが克明に描き出されている。
太平洋戦争というテーマに対しては少々軽いタッチという印象であるが、サスペンスとして捉えると浅田ワールドを楽しむことができるのではないだろうか。