贅沢な作品
★★★★★
今年の春になってこのアルバムを手に入れましたが、素晴らしい作品でした。 聴く前は、失礼ながら本当に一部の有名な大ヒット曲しか知りませんでしたが、このアルバムで感性豊かなユーミンの世界に触れられました。
このアルバムの曲順は、コンセプト上ちゃんと季節が訪れて去るまでの流れに沿っている形なので良いです。こんなアルバムが可能になるのも、たくさんの良曲を生み出してきたユーミンならではだと思います。 どの曲にもその季節の一瞬の風景や匂い、空気みたいなものが詰まっているように感じます。
大人の方にはもちろんですが、若い人でユーミンを初めて聴く方には、断然今作がオススメです!!(実際自分も十代なので)最近の音楽ではなかなか逢えない、卓越した季節の表現が贅沢に味わえる作品だと思います。 こんな素晴らしい作品に出逢えて幸せです。秋冬の方も是非入手したいと思います。
ちなみに、僕はこのアルバムで「遠雷」という曲がスゴく気に入り、収録されたオリジナルアルバムの方も買いました。「春夏撰曲集」のおかげで、ユーミンのオリジナル作品を聴く機会も出来て、初心者の自分にはそういった意味で非常に役立ちました。
ベストアルバムはもういいから、そろそろ・・・
★★★☆☆
松任谷由実の魅力を改めて実感できるアルバムです。時代や流行、都市の情景と歴史など様々な題材をモチ―フにするユーミンだが、今作は四季をテーマにした曲を選曲しています。ただ、35年以上のキャリアを誇るユーミンですが、今だ通常販売のBOXがリリースされていない。過去にもありましたが初回生産のみで現在は入手困難です。ですから、40周年の際には再リマスターCDのBOXを希望します。コンサートの記録映像も付けてもらいたい。
春にはその淡さを、夏には日本の情緒を、季節を綺麗に切り取るユーミン
★★★★★
ユーミンの風景描写は邦楽でも抜群のカメラワークをみせますし、絵としての美しさは突出していると思います。その風景にはいつも四季の香りがそっと添えられ、場面を彩っているんですよね。主人公も私達もその季節の真ん中に立ち、少し刹那を感じながら物語に吹かれてゆくような効用が、ユーミン楽曲の素敵な側面です。
「ダンデライオン」「ハルジョオン・ヒメジョオン」等、路傍の花をささやかに映しながら風景を切り取る春ディスクはとても切なく美しいです。一方、春は別れの季節。「卒業写真」と同じ位、切なさがこみあげてくる一瞬をリバイバルさせる名曲「最後の春休み」は、まだこれを知らない方には是非アイテムとして収集して頂きたいと思います。
他方、球春という言葉もありますが「まぶしい草野球」も新緑の色彩や柔らかい光に満ちておりこれも素晴しい美しさです。遠目で見える風景から眩さが伝わってきます。こういう構図から切り取った色彩の反射は他ではあまりお目にかかれません。
ユーミンの淡い声や、そよ風のような歌い方は、霞みに洗われる春の中間色をうたうに絶妙のヴォーカルだと思います。
さて夏ディスクですが、「やさしさに包まれたなら」は初夏の景色だったことをその花が伝えてくれていたんですね。「雨のステイション」では梅雨の佇まい。ユーミンの一歩引いた歌い方の中で生れる声は、雨や曇り空の色に映った心情を表わす上でも見事な声です。また「遠雷」という設定に重ねる静かにざわめく心理描写の切り口も聞きごたえあります。象徴的に敷かれた風景一つ一つに意味を感じられて。
風を切る「カンナ8号線」「哀しみのルート16」らのドライヴナンバー、或いは汗が妖しく光る「真夏の夜の夢」「恋の一時間は孤独の千年」のセクシーナンバーもユーミンらしい曲。しかし「残暑」「晩夏(ひとりの季節)」と夏を水彩で描いたような淡い情緒を映す夏曲に最も彼女の素敵さが見えます。
うーん
★★★☆☆
1曲目にダンデライオンがあるので買えませんでした。
真夏の夜の夢とハローマイフレンドがあるのも気に入りません
いきなり卒業写真と最後の春休みというのも気に入らないですね
もっと後ろに持って来るべきでは?
ただ、晩夏がトリというのは非常に秀悦ですね
何か物足りない
★★★★☆
コアなファンには怒られるかもしれないが、車を運転している時に聴く音楽としては荒井由実は最適である。
このアルバムを聴いて、季節感と言うものは残念ながらあまり感じられなかった。むしろ、松任谷由実の楽曲より荒井由実の方が素晴らしいことに気付かされた。荒井由実と同時代を過ごしたせいかも知れない。荒井由実の時代にその後の松任谷由実のエッセンスを既に出し尽くしているようである。
荒井由実のベストアルバムを買うべきであった。
ただし、客観的に見るとCDのできとしては星4つに相当、あまり彼女の音楽を聴いたことがない人にお勧め。