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戦争と人間 第一部 運命の序曲 [DVD]

価格: ¥6,825
カテゴリ: DVD
ブランド: 日活
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   五味川純平のライフワークとして知られる大河小説を原作に、巨匠・山本薩夫監督が壮大なスケールで映画化した戦争超大作の第1部。昭和初期、新興・伍代財閥は満州への進出を画策し、軍部との癒着を強めていく。やがて関東軍による張作霖爆殺、柳条湖事件による満州事変と、時代が暗黒の闇に向かって進んでいく中、伍代家の人々の運命もまた否応なく狂わされていく。アジア侵略を遂行しようとする日本の軍部と、それを利用しようとする者、それに逆らおうとする者などなど、さまざまな人間の思惑が3時間を超える長尺を感じさせないほどに熱く綴られていく。オールスター・キャストの共演も魅力的。日本映画が従来苦手としていたブルジョア階級の描写も堂々たるもの。佐藤勝のダイナミックな音楽もわすれてはならないところだ。(増當竜也)
解釈はさておき、虚心坦懐に観たい日本映画の名作 ★★★★★
内容的に一定の階級史観・帝国主義史観の影響を受けていたことは否定できないかも知れないが、山本薩夫監督・山田信夫脚本(第二部より武田敦との共同脚本)になる本三部作は、ロシア的な長編小説のそれを想起させるその雄大なスケールと骨太なヒューマニズムで観る者をひたすら圧倒する。重要なのは、徒な先入観を排し、まずは名優たちの溢れる熱情と抑制された名演技の織りなすタペストリーに見入りそして感じることではなかろうか。

1970年(昭和45年)公開の本作だが、第二部そして第三部と併せ、評者の青少年時代には毎年のようにテレビのゴールデン・アワーや深夜帯に放映されていたものである。(時折瞬時に出てくるヌード・シーンに目を凝らした記憶も懐かしい。)DVD化はされているものの、それは逆に観客が一部のみに限定されてしまうということでもある。日本人の共通教養からこのように重厚な映画作品が消えてしまっていいものか、危惧とともに疑問を覚える。繰り言ではあるが、このような作品を観て育った経験の有無は、ある意味何事にも変え得ないのではなかろうか。
先入観なくみたい作品 ★★★★★
この映画は、典型的な左翼史観でつくられている。
悪いのは軍部と財閥、残虐な日本兵、正義の味方八路軍(のちの人民解放軍)。
なのに、何度もみかえしてしまう。
最近の情緒過多の「反戦映画」はくりかえしみる気にならないのに。

なぜだろうと、いつも考えながらみている。
いま、おなじ原作でつくりなおしたら、みるに耐えない作品になるにちがいない。
役者の格のちがいだろうか。
映画そのもののつくりがていねいだからだろうか。
いまでもよくわからない。

多くの評者が左翼映画と評しているが、みたことのない方は先入観なく一度みてほしい。
最近の反戦映画とは、なにかがちがうはずである。

日本人を憎む朝鮮人役の地井武男の印象がいまだに強烈で、
最近のほのぼのした役柄は、にせものに思えて仕方がない。

山本薩夫監督の代表作 ★★★★★
私は山本薩夫監督をこの映画で初めて知った。

三部作中の発端編であるが、私はこの第1作が一番面白いと思う。というの伍代家の当主やその弟の出番が多く、専ら大人たちが中心だからだ。これが第二部になると、息子や娘が恋愛したり、召集されたりと、やや比重が若い世代に傾き、散漫な感じが否めないからだ。新興財閥がいかに時流に乗って事業を拡大するかに、話が集中しているので、このシリーズの本質がよく出ていると思う。しかし、この三部作はかなりの力作。太平洋戦争まで行かなかったのは残念だが、最後のノモンハン事件は戦争末期を思い起こさせるほどのものを描いている。

演技者の中ではやはり滝沢修が凄い。一見紳士で温厚そうだが、その実は厳しい考え方の持ち主。優勝劣敗の考え方の持ち主だと思う。それは俊介や順子との親子の会話でも窺える。それだから成功したのであり、本人もそういう自負を持っている。そんなことを想像せてくれる演技は流石だと思う。
日本映画史上の記念碑  ★★★★★
「日活が総力を結集し誇りを持って世に問う」と謳った本作の本質は、娯楽超大作であることに尽きます。なにしろこれだけのオールスターキャスト。個々の迫真の演技がすばらしく、この激動する昭和史の物語を、3時間超にもかかわらず最後まで目が離せず、飽きさせないところが凄いではありませんか。そしてこの激動の昭和史における新興コンツェルン五代産業を軸にしつつも、第一部を貫くのは五代家長女浅丘ルリコと柘植陸軍中尉の高橋英樹の純愛物語。ブルジョアの屋敷にいきなり霧社事件の話しが出てきたと思うと、首狩の文化人類学的考察に恍惚を覚え萌える二人。さらにはその霧社事件における植民地政策に難癖をかました柘植中尉は金沢へ左遷、その地を尋ねる浅丘ルリコと遂に結ばれると思いきや、二人のベットの背景に突如現れる突撃する兵士の映像。とにかく一つ一つのエピソードにも手抜きが無く、あの中村大尉事件の出発前の写真撮影現場の忠実な再現まで現れます。そして「奉勅命令」という言葉がこの1部では重要な重みをもって駆け巡ります。いきなり関東軍司令官に浅丘ルリコに任命された柘植中尉は、ご丁寧に自己申告しながら、奉勅命令なく如何に対処すべきかを設問されるやり取りで、テーブルに置かれたティーカップの湯気に異常な熱気を感じるものです。五代産業技師の二谷英明と浅丘ルリコの禁断の情事を思わせるやり取り、地井武男の今日では考えられないような怪演。そしてなにより当主役の滝沢修の冷静沈着な演技と、対照的な芦田伸介の軍人と対等にやり取りする迫力。とにかく見せ場の多いまったく飽きさせない娯楽作品です。
語るに落ちるとはこのことだぜ、 ★★★★★
1970年作品、昭和戦後を代表する娯楽大作映画として映画ファン必見の作品、東京オリンピック後の邦画衰退期、最後の打ち上げ花火のような大河ドラマです、山本薩夫らしい分かりやすいキャラクター造形と豪快な演出は現在見てもよくぞ作ったと誰もが感心できるでしょう、この第一部では浅丘ルリ子・松原智恵子の美貌が光ります、

特定の主人公を設けずに多くの出演者を無尽に投入することで映画自体に物語を語らせるという理想的な王道映画、よってどの人物に感情移入するかで面白さの度合いや興味深さは人それぞれ、語り尽くせない映画ともいえます、

本作で語られる歴史観はまっかっかの大日本帝国悪玉史観なのですが、評者のような大日本帝国支持者が見ても特に違和感がないのは語り口が実に冷静なためです、例えば中盤のシーン、南原弘治演じる左翼シンパが「財閥は100円の賃金を払うところを50円しか払わずに財を成した」と言った後に、滝沢修演じる当の財閥当主が「年をとっても貧乏なのは本人の責任なのだよ」と語る冷静さです、21世紀のわれわれは知っています、20世紀に多くの国が何の根拠もないのに100円の賃金は100円として国民全員に配る体制をわざわざ革命してまで作ったのに100年も持たずに崩壊したことを、

本作の冷静な語り口に比較すれば現在、大声で大日本帝国悪玉史観を支持者する者たちがいかに幼稚で視野が狭くなってきているかがわかるというものでしょう(当時には存在した勢いがなくなり、つまり化けの皮がはがれ、それだけ追いつめられているともいえるでしょう)、

要所要所に当時の歴史事象が字幕・ナレーション付きで説明される親切さなのですが、ある事件のときには某AKA党が「暴動指令」を出していたというのには苦笑い、そんな「指令」をだすような連中は何時の時代だって取締り対象でしょ、