「ウソが9割」はウソが9割?
★☆☆☆☆
他の方も同様のことを書いておられましたが、著者に関する予備知識がないままに読み進めると、「へ〜、そうか〜」と感心しながらも、途中から以前どこかで感じた違和感を覚えます。おなじみの強引な論理展開に、どんどん読む気力が失せて、3分の2くらいであえなく挫折。文中、TV局に問い合わせたが無視された、とお怒りだったが、「買ってはいけない」の著者の一人だと知ってのことではないのでしょうか。
思わず笑ってしまった。
★★★☆☆
あるある大事典のデータねつ造事件以来、この手の本が多く出版されており、本書もその一つ。番組名をあげて、痛烈にその内容を批判しているが、私が気になった点は1章の医学博士=医師とはかぎらないというところ。番組コメンテーターに医学博士が良く出てきて、医学博士=医師とは限らないので、肩書きを信用しない方がよいとの記述。確かにその通りと思い、表紙を見たら、
「医学博士 三好基晴」
思わず「おいおい」と本に向かって突っ込んでしまいました。肩書きを信用するなと言いながら、この本を肩書きで売ろうとしている。。。作者なりのブラックジョークと思いたい。
TVで繰り返される「偽健康」の核心に迫る良書
★★★★★
07年秋の改変で長年続いた「おもいっきりTV」が終了します。
しかし、「おもいっきり」以外も例外ではありません。
「現代科学」も裏側で操作された内容が放送されるということは覚えておいてください。
雑誌や番組の制作者は消費者や視聴者のためではなく、自分たちの利益のための企画です。
例えば、〜の野菜には〜の健康効果などと謳われていても、実際にはグラフで「少し多いだけ」のところ「ものすごく多い」として報道し、また、食材の安全性や不足成分等には言及されません。
消費者の「知る権利」「知らされる権利」を守るためにも、読んでおいた方がよいです。
隅から隅まで目を見張る内容です。
TVを鵜呑みにしてはいけない
★★★★★
捏造で「あるある大辞典」が大問題となりNature誌でも取り上げられた。しかし、私には、あるあるが問題というより、視聴者が一見して捏造とわかる情報を鵜呑みにしているという知性のなさ自体がより深刻な問題と思う。
本書は健康TV番組の様々なウソについて、色々なアプローチをしている。出版時期もあるある問題の直前であったので、話題もタイムリー。
内容も分かりやすく、かつ良質。かつ読むのに専門知識も全く要らない。
今は情報も格差社会だ。金や権力に物を言わせ、平気で情報の受け手を騙す。それに対して罰が与えられる可能性は皆無であり、知恵がないと文字通り命に関わる。本書の様な知恵をつける本を是非読みたい。
タイトルが5割
★★☆☆☆
タイトルにある健康TVについての記述は前半5割にしかすぎない。
後半5割は著者の既作『買ってはいけない』シリーズの内容の焼き直しである。
『買ってはいけない』シリーズ読後にも感じたが、何かの是非を問うときにはメリットとデメリットを両方提示するのが正当だと思う。
デメリットのみをあげつらって危険だ!と煽るのは、メリットのみをことさら強調する健康TVと逆の意味で同様の手法と言えるのではないだろうか。
健康TVの功罪について語ると言う姿勢は買うが内容的には値段ほどの価値はない。
タイトルがこの本の出版価値の5割(あるいはもっと)を占めている。