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ダラエ・ヌールへの道―アフガン難民とともに

価格: ¥2,100
カテゴリ: 単行本
ブランド: 石風社
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ダラエヌ-ルヘの道 ★★★★★
ドクターサーブ 「中村哲」。
戦禍、旱魃に襲われるアフガニスタンで、現地民の医療のみならず1000以上の井戸を掘り続ける医者。59歳。
福岡出身。らい根絶のためにパキスタンに赴任後、1991年からアフガニスタンに診療所を設置貧困地区の医療活動を行う一方、空爆下、緊急食料配給を実践。年間診療人数16万人。
各国援助団体のエゴイズムを尻目に黙々と、現地民に沿ったやり方で井戸を堀り、現在は用水路に着手。
アフガニスタンを緑の大地に変える「本気の」男。

彼の活動を知ったのは、昨年から。
報告会で、とつとつと語る彼の語り口に、一口では言えない苦節の15年を感じ、また受け止めた。
 自国のやり方を押し付ける外国援助団体の浅さ、他国援助団体からの圧力、武力で解決しようとする現地民との軋轢、言葉に尽くせない苦労があったろうと。
 戦禍空爆下であくまで現地民流のやり方を尊重し、井戸を掘り続けるその活動に、私はどんな高尚な思想も太刀打ちできない「強固な生きる意志」を教えられた。

 また彼の著書全体に通底する「文体」が素晴らしい。
一切の言葉遊びを許さない漢文調混じりの文体に、平成の武士の風格とさえも言える独特のスタイル。いやスタイルすらも超えている。生きる姿勢がおのずと文体に現れる。
にじみ出る文体は、嘘をつかない。
 「辺境の現地」から透けて見えてくる現代日本についての考察もかなりである。

捨て身の行動と思考。
言語というものには限度がある。
そして「真実」は、いつも言語の外にある。
「真実」を見出だそうと思ったら、私もいつまでもこんな所にいてはならない。

哲さん、そろそろ報告会の季節ですね。
お会いしとうございます。
昨年は筑紫ペシャワール会もできましたね。
うちの息子を送りたいのですけれど、身体検査で落伍することはわかっております。せめて門前払いを食わぬほどには鍛えたいのですが。