面白い小説だった.
★☆☆☆☆
★1つなのは,本書を読んでいる最中に
今の日本のやり方が悪いかのような部分があった.
全体的に面白い内容なので,おすすめ.
どのような内容かと言えば,
"今の日本は,日本が想像している目標と実際の結果が
異なっている.そのため,修正しなければならない.
一致団結することが必要だ."
なんて,内容が目に飛込んでくる.
心配しなくても,日本は長い年月をかけて変化する
のだから,そんなに息巻く必要はない.
今軌道からずれていても,
かならず正しい道に帰着する.
そのため,今の日本が常道を踏外していると
説明している部分に対して,腹を抱えて笑う.
ゆえに,本書を面白い小説だと評価する.
なぜ,正道に戻るかと言えば,戦前と今の日本を
見比べればわかる.すべて自然のなすがまま.
叫ぶ必要はない.
道徳というより教育についての書
★★★☆☆
この本は道徳について書かれているのではなく、おもに教育とはどうあるべきかについて書かれています。
人がどう生きるか考えるとき、回答は人の数だけあるというようなのは答えになっていないのではないか。
具体的な正解がないとしても、少なくとも抽象的な「正解」は存在すると思います。答えの「方向性」というものがあると思います。
そういうものがハッキリされておらず、新しい道徳とあるのに道徳の本とは思えません。
ウサギとカメの話も、ひとつ間違えば独断に陥りそうです。
人としての生き方がある程度分かっている大人が読むにはいいのかもしれませんが、若者が読むのに最適なのかどうか、ちょっと疑問に思います。
新しい道徳とあるので、我々はどのように生きるべきかということを期待して読みましたが、ちょっと期待外れでした。
部分最適
★★☆☆☆
納得解よりも大事なのは「地域本部」の会計をきちんと公開することです。
黒塗りの報告書などもってのほかでは?目的のためには手段を選ばないのは
リ社の社風とは思いたくありませんが、江副さんの事もついつい連想してし
まいます。とにかく、「新しい道徳」には会計の非公開も含まれているとい
う事です。
自分の学校さえよければ、あとの同じ学区の学校がどうなってもよいみた
いにもみえます。行きすぎた自由主義が経済を大きくむしばんだ事が発覚し
たのが08年後半でしたが、藤原さんがやった事が適正に評価されるべき日が
来る事を望みます。
ttp://www.news.janjan.jp/culture/0810/0810089013/1.php
本質を見抜く目
★★★★☆
学力にこだわっても、学力は向上しないことが、この本を読めば納得できる。
著者は、総合学習を切り口として、子どもたちに学ぶことの楽しさを教え、見方・考え方の変容を迫る。
「一人の人間は、写真のイメージで善人にも悪人にもなるという特性」がメディアにはある。
つまり、テレビで映し出される犯罪者の顔写真は、撮った写真の中でもっとも人相が悪いものが利用される。これがメディアの恣意性である。情報の取り扱い方で、善人も悪人として印象づけることは簡単である。
このようなメディアの恣意性を馴染みの先生の一瞬一瞬の表情をビデオカメラで再現することで学ばせようとする。
こんな事を中学生の子どもに気付かせ、世の中を見る確かな目を育てようとしているという。こんな学習をした子どもたちは、人の考えやマスコミ報道を鵜呑みにはせず、自分で納得するまで調べようとする態度が身に付くだろう。
学ぶことの本質は、教科書の内容の丸暗記ではなく、世の中の出来事を友達と考え、調べ、人の話を聞き、自分で納得する追求することだということがよく分かる。
著者はこのことを「正解主義から脱すし、納得解を求める力を育てる」と表記している。
成熟社会を生きるには、この力が必要だということがよく分かる1冊。