DNA、遺伝子の基本書
★★★★☆
DNA、遺伝子に関する知識があいまいで、遺伝や進化関連の本を読むと必ず引っかかる箇所があった。ということで、一度頭を整理しようと読んだ本。最後まで一気読み、しかも2時間ほどしかかからなかったから、手っ取り早く遺伝関連の基礎知識を身につけたいのなら最適だろう。
登場人物は著者の中村先生と隣家に住む女子大生。女子大生が初学者として質問をぶつけそれに中村先生がそれに答えるという形式で話が進んでいく。教科書的な堅苦しさ、取っつきにくさはまったくない。
また、あとがきに「ゲノムを単に遺伝子の集まりと捉えるか、ゲノムを一つの単位としてそこから生き物を考えるかでは、見えてくる生命の姿がまったく違うのです」とあり、後者の立場を意識して書かれていることも新鮮だった。