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これがビートルズだ (講談社現代新書)

価格: ¥798
カテゴリ: 新書
ブランド: 講談社
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ビートルズの「音楽」を正しくとらえた良書 ★★★★★
正直言って、これほど素直に真摯にビートルズと向き合った本に初めて出会った。解説本ではないし、単純な礼賛本でもない。マニアが知識をひけらかす「専門書」でもない。ただビートルズという「音楽」に惚れ込み、とことん聴き込んだ一人の人間がその魅力について限られた紙面で出来る限り語ろうとした最上級の試みだと言える。褒めすぎか?

ビートルズは、単なる音楽を超えて歴史的文化的事象となった存在であるから、音楽に関係のない情報もそうしたファンにとっては重要なわけだが、中山氏のスタンスはあくまで「音楽」としてのビートルズに焦点を当てている。事実や解釈に瑣末な誤解があろうと、それは致命的な問題にはならない。重要なのは、ビートルズという「音楽」そのものを正しく捉えているか否かだ。
ジョンは天才だったし素晴らしい曲も書いたが、あくまで「表現者」であり「音楽家」ではなかった。ポールの音楽的天才の前に光を失うのは必然だ。その行き詰まりと誤魔化しの「事実」を、中山氏はただ冷静に描いている。だからと言ってジョンの天才を評価するのにいささかの躊躇もない。そのバランス感覚の見事さ。

肝心なことだが、ここで中山氏が書いていることは、ビートルズの音楽を聴き込んでいれば分かることだ。違うと思う部分もあるが違和感はない。それは音楽を愛するという基本的部分での一致があるからだろう。どこを読んでもビートルズの音楽の魅力が溢れている。初心者には勧めないという向きもあるが、音楽としてのビートルズを味わいたいなら、本書こそ初心者が真っ先に読むべき良書と言ってもいい。
面白いです ★★★★★
賛否両論ですが、素直に面白かったですね。同時体験派の僕はまず人の評論なんか読まない。事実だけ知れればいい。裏話はあんまり興味ないというスタンスでビートルズに接してきたので、これだけ主観で攻めまくる(要は感想文)書物にある意味で「すごいなあ」とさすがはスイング・ジャーナル出身だけあるわ・・と妙な関心をしました。特に面白かったのは一番初めの「ラブ・ミー・ドゥ」のリンゴとアンディ・ホワイトの話と最後の「青盤」「赤盤」「1」を買ってはけない、「アンソロジー」は最後に買うべしというコメントにいたく賛同したことです。レコード(CD)を聞いてこれだけ文章を書けるというのはさすがにプロだと変な感心をしてしまう本です。変な言い方ですが日本で音楽評論家になりたい方は読むべきだと思います。
真っ白な気持ちで聴いたビートルズ ★★★★★
私自身中学生時代にビートルズを聴き、その虜になり、いまだにその魅力に取り付かれていますが、はじめてビートルズを聴き始めた頃のまだ何の情報も入っていなかった時に彼等の音楽のみを通して感じた気持ちがそのまま文章になっている気がしました。後期のレノンの曲が魅力に欠けることを感じるままに素直に述べ、音楽以外の要素(例えば「平和」だとか)を曲の評価から除外すれば、ビートルズの曲・演奏の評価は必然的にこのようになるでしょう。その意味で、ヨーコが言わば邪魔者扱いされているのは、こと「音楽」の面から見れば当然の帰着で、彼女には何の恨みもないけれどやっぱり彼女の「勘違い」がレノンを骨抜き状態にしたと見るのは絶対的に正しいと思います。
読み物としておもしろい? ★★★☆☆
中山さんの音楽系の書籍(あえて音楽評論と呼ばない)は大体、読み物として楽しんでいます。
中山さん的にこのフレーズにそんなに感動したのかぁ〜、という箇所が多くておもしろかった。
ただ、いただけないのは、その箇所を伝えるために、文中にリズムがカタカナで表記されているところが多いこと(たとえば『チャーンスカスカドド・・・のところが・・・』のように)
これは、曲を聞き込んでいる人間でないと伝わらないでしょうね。

ビートルズなので熱くなってしまう読者の方もいらっしゃるでしょうけど、友達のビートルズに対する単なる意見と思って読めば許される?
それって、書籍として売っていいの?ということはさておきますが・・・
ジョンのファンにはつらい本 ★★★☆☆
この本は手元に置いていて風呂にはいるときなどによく読み返し,納得したり,反発したりしています.一般の愛好者には細かい音楽的な理論を述べるより,このような直感的な論評がいいように思います.
著者は後期のジョンについて評価されていません.ジョンファンの私でも同意せざるを得ないところがあります.しかしここまで書かれるとつらい,正直いってつらいです.高校時代(かれこれ30年になります),ラジオの「オールナイトニッポン」でサザンの桑田さんがジョンへの熱い思いを語った後,ジョンの曲「Happiness is a warm gun]をon airされたのですが,これを聞いて一発でノックアウトされたことを今でも覚えている私にとっては,この曲への酷評は大変つらいものがあります.
私はビートルズのCDは全て持っていて,題名を聞くとだいたいの歌はハミングできます.私みたいなものには全曲解説というところが良いのですが,「ビートルズが好きでCDは3,4枚持ってます」というような人には少しきついかもしれませんね.
追加:リンゴのドラミングへの賛辞は私もうれしいのです.昔は彼のテクニックは今ひとつというのが一般的な彼への評価だったように思います.