最古の人材育成論かつリーダーシップ論
★★★★☆
本書はギリシアの古典でクセノポンの代表作と呼ばれる作品です。
キュロスというペルシアの理想君主の人生をたどりつつ、いかなる教育が大切か、また、いかなるリーダーシップを発揮すべきかということを論じています。
古典と言うこともあって、単調で読みにくい部分もあります。
しかし、解説もあり、かつ、わかりやすい訳になっていますので、なんとか、読み終わることができると思います。
原書として読んでみたいという方には、現在ある中では一番いい翻訳ではないでしょうか。
簡単に本書を言うならば、文武両道と謙譲の精神の重要性でしょうか。
横暴な君主が多かった古代において、こうした寛容かつ謙譲な君主こそ理想としたのでしょう。
個人的な意見として、こんな大著を紙もなし、ましてや、パソコンもないのに書き上げる情熱に驚かされます。
ぜひ、ご一読を。
共和制
★★★★★
1 キケロ、モンテスキューへの流れが
読み取れる。
勝利への教訓、法則といえようか。
2 紀元前4世紀の著作(小説)であるが、
実務家の参考になる、と思われる。
3 プラトンの作風が、楷書体とすれば、
クセノフォンの場合は、草書体といえるのではなかろうか。
4 2世紀の、竜樹の「透明人間」とは、久遠の仏 のことなのか。
「雖近而不見」
(スパルタ教育) 依法不依人
騎士道、武士道、エートス、法の支配?葉隠 山之内 靖、田原坂。
クセノプォーンの代表作の一つ
★★★★☆
古代アッティケー散文の代表作の一つと云えるクセノプォーンの『キューロスの教育』が日本語訳で読めるようになりました。 アカイメネース朝ペルシア帝国の始祖たるキューロス二世の生涯に仮託しながら、著者が理想の政治や教育を論じた名作です。『アナバシス』や『饗宴』等と共に、どなたであれ一度は読んでおいて欲しい書物としてオススメいたします。