登場するのは、一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授の石倉洋子やBCGの加藤広亮、アクセンチュアの田村誠一など。理論の説明が大半で、事例がさほど登場しないため、やや退屈な感は否めないが、戦略的な思考のフレームワークを身につけるうえでは大いに役に立つ。ビジネスパーソン以外に建築家の安藤忠雄や棋士の島朗なども登場し、それぞれが考える「戦略」について語っている。なかでもマーケターにとっては、ビーコンコミュニケーションズのエグゼクティブディレクター、ハン・ヴァンダイクの論考が役立つだろう。
そのほかにも、バーバラ・ミントによる文書作成術など、レギュラーページも充実している。スキルアップをはかるための手軽なムックと言えるだろう。(土井英司)