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氷川清話 (角川文庫ソフィア)

価格: ¥843
カテゴリ: 文庫
ブランド: 角川書店
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温故知新とは。 ★★★★★
 勝海舟の『氷川清話』についてはいくつかの出版社から発行されている。本書の特徴は聞き書きを編集した吉本襄(よしもとのぼる)が当時の権力に阿って個人名称を削除したり、加筆訂正を加えていることを正していることにある。
 また、勝海舟独特の皮肉な言い回しについても注釈が一文の後に加えられているので、理解がしやすい。
 この『氷川清話』で参考になるのは、政治の在り方を批判した内容だろうか。公共事業、外交など、民主党政権に聞かせたいと思えるものが多い。当時と現代とでは異なるので勝海舟の意見がすべてではないが、ものごとの本質をわきまえているのが参考になる。
 蘭癖大名といわれた筑前福岡藩の黒田長溥(くろだながひろ)と勝海舟が親しいその関係について知りたかったのだが、その黒田公お抱えの蘭学者永井青崖から蘭学を学んだのが縁だった。幕末、なぜ、黒田公の要請に応じて勝海舟がオランダ人教育班長のカッテンディーケとともに博多の街に現れることができたのかが分からなかったが、謎がとけた。
 どこからでも読み始めることができ、明治期の政治と現代とを比較するにはおもしろい。
勝先生に惚れ申し候 ★★★★★
これを読んで勝先生に心底惚れました。
勝が話したことをそのまま文章にしている形なので大変読みやすいです。
現代聞いても全く色あせない名言がたくさん載っています。
彼は本当に先見の明がありますね。
自慢話も多いですが仕方ないでしょう。それだけの大人物ですから。
明治新政府に変わっても本当は活躍したかったでしょうね。
無論勝は幕臣ですからそういったこともできず・・・。昔の手柄話も言いたくなってしまうのでしょう。
大人物で頭も切れるのにそういった人間臭さが見れるのも魅力ですね。
何回読んでも面白いです。
おすすめです。
勝海舟の素顔が見えてきます ★★★★★
 幕末に偉大な功績を残した海舟は、
とっても気さくな人物だったようです。
この本からは、気取らない勝の肉声が聞こえてきます。

 一方、女癖が悪く妻子を泣かせ、悲しませたと伝えられ
自己顕示欲が強い、大ぼら吹きの人間「勝海舟」のイメージも膨らんできて
 興味深く読ませていただきました。

 市川善彦著「リーダーとして必要なことはすべて坂本龍馬から学んだ」(アスカビジネスカレッジ刊)も
読んでみてください。 

 人間らしい勝海舟に惚れ直すかも知れません。
まさに、今読むべき ★★★★★
 手塚治虫の『陽だまりの樹』でも恐るべきスケールの人物として描かれる勝安房守。江戸城無血開城が偉業のピークとして語られるが幕府は最後はこの人以外に頼る者がいなかった。というより「しょうがねぇ、俺が幕引きをしてやらあ」とばかりに本意ではない表舞台にしゃしゃり出ただけで、本当は裏方で大変な仕事をしていた人なのである。そのことは自慢話のようにこの本の前半を占めているが、珠玉なのは「歴史と人生について」以降。余りに予言に満ちた内容だ。ちょうど日清戦争に勝利した頃の内容だが「中国は確かに鈍感で遅れているが、一旦動き出すと誰にも止められない」と見抜き、遼東半島をよこせとか、そんな辺地の取り合いのセコ話はよせと嘆く。最近の人間は屁理屈と付け焼刃でいけない、学問も1個のことしか修めない、それよりは知恵と胆力だ。細かいことに目配りしていると大道を見失うとまで説いている。これらは、そのまま現代にも当てはまる。しかも「このごろどうも人間に元気がなくて、みんな悄然としている。国家のためには決して喜ぶべき現象ではない」とまで言っている。まるで今の世の中を見ているような発言。思い間違いや自慢話が交錯するヘンな本ではあるが、坂本龍馬から流れて来た人でも何でも、とにかく読んでみて欲しい。その上で感動するなり唾を吐きかけるなりはあなたの自由だ。少なくとも坂本龍馬が惚れる理由が判る。大河を見て少し歴史をかじったくらいだと漫画本のようなとても面白い読み物、日本史で大学受験したあと位の人だと眉唾の本、昭和史〜現代史、あるいは徳川慶喜の生涯に興味を持ったり、薩英戦争やパリ万国博覧会みたいなボキャブラリに飢えている人が読むと5.1サラウンドの中にいるような奇著である。それにしてもえれぇ人がいたもんだなぁ。
「まえがき」と「あとがき」から海舟の全てを知る ★★★★★
これだけはどうしても手元に欲しいと思った本。
何が気に入ったのかと言えば、海舟の談話とその解説の繰り返される中身の部分はそれはそれで見やすくよくまとまっていて十分使えるのですが、「まえがき」と「あとがき」に、彼の海舟に対する見方のエッセンスがすべて詰まっている点。

例えば:
・幕末ドラマでは海舟は不利:幕府の人として、倒幕という崇高な目標を妨害する悪役という立場であるという見方からは逃れられないから
・氷川清話は、彼が「人生を変えた」ことがあるからこそ面白いのであり、この本は自慢話としてではなく、優秀な政治家になろうとした一人の人間の記録として読むべきだと論破している点
・倒幕後の連合政権は「ニセ」であることは勝も西郷も理解してはいたが、徳川独裁よりはましであること。ただし、西郷に「頼むよ」と言うしか無く、そこに彼の失敗があること
…など。

もう高野氏には脱帽です。これを読んでからは、他の海舟本の読み方までが変わりました。