個を確立し「創造主」からの自由を求め自律胴人形は自律から自立へとその存在を変えてゆく。それは「神」または絶対的な権威に従属し、あるいは「神」を失い、さらには「神」からの自由を勝ち取る人間の姿そのものでもある。
人形・・それは見た目や動作、言葉でさえ普通の人間のようだ。
しかし腹部に機械が見えており、痛々しくも感じる。
そしてそれは少女性への虐的な部分も感じ取れる。
時代は一昔前(19世紀のヨーロッパ風)の設定なのに精巧なアンドロイドを作り出せるという矛盾点が少し気になるが、
それも作中の雰囲気によって消されるだろう。2002年アフタヌーンにて「なるたる」連載中の氏の初連載作品。
鬼頭莫宏の繊細な線が描く少女を是非一度。