意欲作。
★★★★★
アメリカはフロリダ出身、伝説のプログレッシヴデスメタルバンド(…かなり語弊があるが)、CynicのEP。
内容は2nd「Traced in Air」収録曲のリメイク+新曲で構成されている。
Cynicのファンは熱狂的なマニアが多いので内容云々の前に新曲が収録されている事で迷わず購入に踏み切った方が多いだろう。
正直、大胆するリメイクに戸惑った方も多いとは思うが逆に楽曲の持つメロディーラインの素晴らしさを改めて印象付けるアレンジである事に間違い無い。
元々Cynicにはテクノやアンビエントの要素が存在していた(ヴォコーダーの使用等)ので、このリメイクに対して意外性はそれほど無いと思う。
個人的にはCynicでもAeon Spokeでも無い意欲的な作品だと感じた。
Cynic名義で出すには少し疑問が残るが、新曲に関してはしっかりとCynicらしさを打ち出しているので今後の方向性に不安を抱く事は無いだろう。
それにしてもCynicの余りに独特で個性的なサウンドを形容する言葉が見付からない...。
フォロワーすら許さなかった前衛的で個性的なスタイルを未体験の方は是非1stから聴いて欲しい。
決して期待を裏切る事は無い筈だ。
CYNICの実験的野心作!!!
★★★★★
CYNICが自信を持って、PINK FLOYD、TANGERINE DREAM、レイヴ・サウンドに挑戦した野心作!!!シーケンサーの使い方も良く色々な音楽を聴きこんで作りこんである物凄い実験作!!!PINK FLOYD、初期のTANGERINE DREAM、レイヴ・サウンドが好きな人にはお勧めの大傑作!!!
CYNICではないCYNIC
★★☆☆☆
CDをかけるといきなりBJORKかと言うようなテクノ調のSpaceが流れてくる。冗談なのか本気なのか良く分からないが、CYNICらしさが微塵とないCYNIC。Re-Traceとのタイトルではあるものの、TraceのRe-makeと言うよりはRe-Arrange。それも大幅な。曲の歌詞とボーカルメロディは同じものの、まるで違う曲でメタリック感は皆無。ひたすらスペイシー。5曲目のWheels Within Wheelsはイントロで辛うじてCYNICを感じさせるものの、ギター支配度は低い。
曲の出来やアレンジの出来という以前に、AEON SPOKEならいざ知らず、CYNIC名義で出す意味があったのだろうかと疑問に思ってしまう。少なくとも"CYNIC"という名前から期待する音とは程遠い。果たして、これが彼等のやりたかった音楽だったのだろうか?