『おとずれた思い出』読みたさに買ってみたが、う〜んいまいちだった。この人の書くＢ・Ｊは絵は今風で細部までとてもリアルでいいと思うんだけど、原作と比較しちゃうとどうしてもＢ・Ｊ独特の重厚さとかもの悲しさが表現されていなく物足りなさを感じてしまう。（まぁ、それがこの筆者のテーマじゃないのかもしれないが）だから、今回一番感じたのは、Ｂ・Ｊはやはり手塚治虫だけのものであり、だれも侵すことのできない作品だということである。でも、これはこれで原作を忘れれば楽しめると思うから読んでみたらどうか。

旧作のリメイクじゃないならこんな事書く気はないが、この人の描くブラックジャックは優しい微笑みができない。自分知ってるブラックジャックはこんな小奇麗だけの薄っぺらい作品じゃない。

この山本賢治さんという漫画家さんはすごく勇気のある方だなぁと１巻を読んだときに感心したのを覚えています。

音楽の世界では、他人の作品をカバーするというのはよくあることですが、コミックで、しかもネームもそのままで描き直すというのはあまりないのでは？

しかも、手塚氏の名作ですから、手塚ファンからいろんな意見がでるのは必至。
それでもこの作品をつくりたいという何かがこの漫画家さんにはあったんでしょうね。

個人的には、すごく好きです。
何度も読み返している大好きなブラックジャックを新鮮な形でみることができてうれしかったです。

エピソードの選び方の基準は相変わらずよくわかりませんが、
それも、またいいのではと思います。