ケロロ中心の、はじめの頃にもどったような巻
★★★★★
カエル型宇宙人が、地球を侵略するという設定のマンガの21巻
20巻が映画の原作という長編で1巻を作っていたのですが
21巻になり11話で1巻になっています。一話16ページ
ですから、過去に比べると1話自体も短くなっている
気がします。
内容は、もとどおりというか、基本に戻ったというか
ケロロ中心になっています。対象年齢層も、巻によって
まちまちに感じられるのですが、これは、子供向きだけに
絞っているわけでもなく、かといって、ある巻にあった
ように、大人向けのギャグで占められているわけでもないので
良い意味で、著者が目指しているような、全年齢向きの
本になっています。
毎度ながら、ガンダムねたが多いケロロですが、
この巻は、ガンダムねたに頼ることなくストーリーが
展開されています。
21巻ともなると、どこかでネタを使い回したり、新しい
キャラを登場させて新展開させたりするのが多い中、
ケロロ中心で、しかも新しいへっぽこを読むことが
できるのは、ありがたいことだと思います。
アリサファンな私としては、あまり登場しないのは
不満ですが、中だるみしそうなこの巻で、基本に
忠実に主人公を中心に据える作りにはとても好感が持てます。
巻をかさねて手垢がついたような内容のマンガが多い中
小ネタながら、ぴりりと効くこの巻はすばらしいと
おもいます。おすすめです。