この本は、チャクラの開発方法そのものの本ではありません。
それにも言及されてはいますが、興味深いのは、チャクラと人のタイプについて述べられていることです。
これを私はボロボロになるまで読み返しましたが、それは知識をえるためだけではありませんでした。明らかに、人間類型と病気になりやすいタイプ、チャクラ・タイプとは、連関があることを感じます。
その度にひもといたものです。

この本の終わりの方にある「瞑想行の真義」は、人の生き方を考える上での大変な教訓になります。
問題は、チャクラではないこと、それを超えた世界を目指すべきとあります。
チャクラのない世界こそ解脱の第一歩、と。
目を開かれるような思いをしました。
反復熟読に耐える、大変な資料でもありますが、これは人によって評価がわかれることでしょう。

「どのチャクラを目覚めさせると、こういう現象が起きる」
「カルマについて」など、おもしろい話は、いっぱいありました。

ただ、これは、講演をまとめたらしく
「この件については、今日は時間がないため○○という本を読むように」とか
「この件については、△△という本を読むように」という箇所が多く
読んでいて、スッキリしない。
まとまりの無い本、という印象です。

この本は本山氏の講演をテキスト化したもののようです。なのでヨガの具体的な行法は軽い説明だけです。それを知りたい人は密教ヨーガのほうが役に立つ。ホームページで序文は読むことが出来る。