もともとキリストは夏に生まれた説が有力なのです。だが、当時異教の地西ヨーロッパを布教していたローマ教会のメンバーたちは、真冬の冬至を挟んだ期間をキリストの降誕祭と捏造しました。
しかしながら「なぜわざわざ真冬にキリストの降誕祭をしなければならなかったのか?」。
そして、マーシャルプランにより復興を遂げつつあった1951年12/24フランスのディジョン大聖堂で、サンラクロースの人形が吊るされ、教区の子供たちの目の前で、焼かれました。なぜ、サンタクロースは焼かれなければならなかったのか?。
身近な生活世界の話題から、人類普遍の基盤まで思考をたどろうとする中沢さんの「ものごとの繋がりや連鎖」を見抜く視線はとてもエキサイティング。そういえば、彼の授業で「仏教とキリスト教は、アレクサンダー大王の東方遠征によるギリシャの哲学者と仏教哲学者の論争によって、実は深い影響を受けあっている」というものがありました。そのころから、「目には見えにくい」つながりを、明らかにしようとする姿勢が強かったみたいですね。
純粋贈与を伴った儀式を通じて、初めて、大人と子供の交流が図られる。
世の中のサンタクロース的なものに何か疑問を感じたら、きっとこの2つの論文はあなたを虜にしてしまうことでしょう。