この本のすごいところは「何が『横山やすし』という人間を芸人とし,最後に孤独な死を遂げたか」というところに着目している。特に西川きよしさんが参院選に出馬し、当選してからの転落ぶりと、担当していた女性マネージャー(大谷由里子さん)に殴られてしまうというところをみると芸能界の恐ろしさを感じる。
笑いのカリスマだが実は孤独だったと言う姿に考えさせられた人も多い。さんまさんの笑い話も考えてみるといかにやっさんが孤独な人であるかを物語っている。
私は萩本欽一さんの「一度人気が落ちないと本当にいい仕事が出来ませんよ」という言葉に大同感。芸能界というのは挫折した人間ほど人のありがたみを知る。
しかし、横山やすしという芸人は一人で何かと戦い,孤独になった。考えさせられたのが彼の生い立ちの話で、飯島愛さん同様にすごいショックを受けた。
漫才ブームから25年になるが、この人は神話でもなく、伝説だと思う。