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シャーロック・ホームズの事件簿 (ラダーシリーズ) (洋販ラダーシリーズ)

価格: ¥840
カテゴリ: 単行本
ブランド: アイビーシーパブリッシング
Amazon.co.jpで確認
挿絵が最も多い深町訳 ★★★★★
 「ホームズもの」の最後の作品集ということのほか、いろいろと特徴のある「事件簿」である。ワトスンが書き手・語り手というのが「ホームズもの」の一般的な書きぶりであるが、本書ではホームズ自身が書き手・語り手となっている事件が2つある。さらに3人称形式で書かれている事件もひとつある。

 また、ホームズがサセックスで年老いた家政婦と蜜蜂一家とともに引退生活を送っているということも明かされる。

 さらにさらに、1879年にロンドンでも使用され始めた電話、この「事件簿」の中でも早くも3つの事件で使われている。

 しかし何と言ってもこの文庫の特徴は、深町真理子センセが翻訳をしているということだ。読みやすさではすでに定評のある深町訳だが、「ホームズもの」の翻訳は本書が最初。2010年になって、「ホームズもの」を続々とリリースしている。ということもあって、遅きに失したが私は深町訳を読み始めた。
この文庫は挿絵が他の文庫に比べて圧倒的に多いということも読者にとっては嬉しいことである。見開き2ページに挿絵が載っているのも何点かあってこれは迫力満点。
挿絵付きでイイ! ★★★★★
創元推理文庫でホームズものをそろえていましたが、
この事件簿だけは阿部知二さん存命中には出せなかったようです。
深町さんの役ではありますが、従来なかった当時の挿絵もいれて
いると聞き購入しました。

事件簿はホームズ物後期の作品なのでワトスンが記録する形式に
飽きた作者が新味を出すためかもしれませんが、いろいろな
試みをしています。

しかし、読めば読む程ホームズはワトスンが記録する形式にした
ほうが面白い!ということがわかります。

「高名の依頼人」、「ソア橋の怪事件」が一番面白いです。
「高名の依頼人」で血で包帯を染めたホームズが幽霊のように暗闇にすっと立つのは
子供の頃読んで随分興奮したものでした・・・。何かイケナイものを
みているような・・・架空の人物にこんなにドキドキするのは何ででしょうかねえ。

「ソア橋の怪事件」は、昔読んだ時は娘側にたって読んでいましたが、
年月を経て読むと「なんとも恐ろしい娘だなあ」と思うようになり、
ホームズものって何才になっても楽しめるのだなあと思いました。

「ガリデブが三人」で、ホームズが撃たれたワトスンを心配して
介抱し、やった犯人に「ワトスンを撃ち殺したら生かしちゃおかない!」と
怒りを爆発させる珍しいシーンがありまして、ホームズの
ポーカーフェイスの下を垣間見せてくれます。ドイルのサービス精神満載です。

「隠退した絵の具屋」はこれで初めて読みましたが、
文体が変であまりホームズらしく感じませんでした。ガスを利用した殺人方法は
バークとヘアの殺人で有名ですが、ドイルは結構実際の殺人事件から想を得て
書いているから、とりいれたんだろうなと思います。ホームズじゃないと
感じながら読みました。「三破風館」も人物造形がホームズっぽくないです。

しかし、名探偵の推理が冴える「ソア橋」だけでも、事件簿の面白さは十分と
いえるでしょう。





ソア橋で仕掛けられたトリック ★★★★★
◆「ソア・ブリッジ」

  大富豪にして米国上院議員でもあるギブスンの妻、
  マリーアの死体がソア橋で発見された。

  死体は、住みこみの家庭教師・ダンバーからの呼び出しの手紙を
  握り締めており、凶器と思しき拳銃もダンバーのたんすから発見された。

  はたしてダンバーがマリーアを殺害したのか……?


  ソア橋の欄干が欠けていたことから犯人が
  仕掛けた銃のトリックを見破ったホームズ。

  単純なトリックではあるものの、犯人の特異にして切実な動機と捨て身の
  行為が合わさることで、常識では測れない不可能状況を現出させています。



◆「三人のガリデブ」

  大富豪の莫大な遺産を相続するため、自分を含め、「ガリデブ」
  という珍しい性を持つ男を三人、集めようとする弁護士の話。


  ホームズが早々に弁護士の話を嘘と見抜くため、ホワイダニットが焦点となります。

  中盤以降、物語はほのぼのした雰囲気から一転、シリアスな展開に転調していき、
  クライマックスの活劇まで間然するところがありません。

  負傷したワトソンを本気で気遣うレアなホームズの姿も描かれ、
  その筋の人には堪らないかもw



◆「隠居した画材屋」

  隠居した画材屋のアンバリーは、若い妻と友人のアーネスト医師
  によって、ほぼ全財産を持ち逃げされた、と訴える。

  ホームズの代わりにワトスンが捜査を始めるのだが……。


  盗難事件直後にも関わらず、なぜか家のなかのペンキ塗りをしているアンバリー、
  彼の家のそばでワトスンが出会った、背が高くて色の浅黒い軍人のような男、
  そして、アンバリーが持っていた事件当夜の劇場の切符――。

  集められた情報から真相を見破ったホームズは、犯人をはめるために罠を仕掛けます。
いろいろと感じるものがあります・・・・ ★★★★☆
物語としては決して面白くないという訳ではないのですが・・・・。
たて続けにシャーロックホームズ シリーズを読みましたので、
この短編集には特に「違和感」を感じました。
それは、本来「ワトスン博士」が記述する形で進行するものが、
この短編集には「シャーロック・ホームズ」自身が記述する形で
進行するものがあり・・・・
(それだけではない、違和感を感じますが)

元々コナン・ドイルのこの一連の作品集には翻訳者や作家たちが
指摘するように「ミスディレクション」が多いのですけれども、
それも含めて楽しむことをお勧めします。
最後のホームズ短編集 ★★★★☆
「最後の挨拶」の後に出たものだが、他の作品とそんなに違うわけではないので、好きなら買い。
特徴として、いつもは語り手がワトスンなのだが、それがホームズに変わっている短編がある。
これが結構新鮮で面白い。結局はコナン・ドイルなのに「ああ、書いてる奴が違うな」という印象を持てて、いつもと違った気分で読めた。