戻って来い!バレットォォ!!
★★★★☆
ついにコミックスの表紙を乗っ取ったパンドラのメンバー。
実はこの表紙の真木・葉・紅葉のポーズは2巻の表紙の紫穂・薫・葵のポーズと全く同じで、兵部と皆本のポーズだけが違う訳だが、この構図には妙に椎名先生のこだわりを感じる。
内容的には、パンドラメンバーとの接触により薫達が自分達の未来を知ったり、ブラックファントムの娘が牙をむいたり、四コマで本編の内容を補完したりしてて確かに面白いのだが、兵部と薫のバトルがあまりにもあっさりと終わってしまったのが唯一の不満。
バトル漫画じゃないからギャグに尺を費やすのも悪い事じゃ無いのだが、ここだけは後1話多くなっても良いからジックリと描いてほしかった。
その代わりに、完全に腐女子と化したパティや戦線離脱して秋葉原のネットカフェに逃げ込んだバレットの言動は最高に面白い。
特にバレットに関しては、非常にシリアスで重い内容も含んでいるのだが、ギャグを入れる事で上手くバランスを取っている。
葉との駆け引きの場面やバレットとの会話の場面など、今巻では賢木がかなりかっこいい事を言っているのだが、元ブラックファントムのオタクパワーが発動するとどんな名ゼリフも台無しにされてかわいそうだ。
とりあえず、早く戻って来い。バレット。
賢木の本格的参戦、ストリーはエスパー主導に
★★★★☆
賢木がドクターという役割だけでなく、本格的にストーリーに参戦してきました。(CD unlimited∞で展開した男3人の戦いの舞台の匂いがしてきました...)
今まで、どちらかというと皆本主導の感じだったのですが、チルドレンの成長やティムやバレット含め多くのエスパーの参戦が、物語のステージが進んだこと
を感じさせます。その中で皆本がどのような役割をこなしていくのか、本当に彼がノーマルとエスパーの共存の道を開いていけるのかこれからの物語の展開に
期待がもてます。もしチルドレンが彼の元を去る未来が来るとしたら.....せつないな..
ただ決まっていることをなぞるだけなら、人間が悩む必要なんてない
★★★★★
黒い幽霊が前面に出てきてからは少し控えていたパンドラが戦線に復帰。チルドレンが相手にしなければならない連中が一気に増えます。今までは皆本v.s.兵部の構図が多かったけれど、この巻ではバベルのエスパーv.s.パンドラのエスパーという構図が描かれます。皆本派と兵部派の対決という感じでしょうか。そして、蕾見管理官と兵部の邂逅。やはりこの二人は歴史がある分、ただ対峙していても深みがあります。
物語に奥行きを与えているのが、意外にも扉の四コママンガ。本編では触れる暇がないエピソードが描かれたりもするので、本編でのキャラクターたちの行動に説得力が増します。四コマで変に暴れさせると世界観を台無しにしてしまう恐れもあるからバランスが難しいと思いますけれど、いまの所この試みは成功している気がします。
ぼちぼちシリアスモード
★★★★★
仕切りなおしの中学編も再びパンドラとの抗争が激化。
今回はパンドラ側の葉やパティをメインに据えて
彼らと賢木や志穂との関りという形で描いていますが…、よく練られています。
敵も味方も個々のキャラで考え方や性格も異なるし
超能力も単純なレベルだけではなく長所・短所・特性を理解した上での駆け引きが重要になる。
「GS美神」以降の数年間、低迷期に苦しんだ椎名先生ですが
やはり作家としての引き出しの多さ、手腕は並々ならぬものがあります。
近付く未来
★★★☆☆
チルドレン達とパンドラとの対決、更にファントム・ドーターとの対峙エピソードが収録されています。
ファントム・ドーターとの決着は次巻に持ち越し、この巻では非常に続きが気になるところで「次巻に続く」となっています。
パンドラとの対決では遂にチルドレン達が「自分たちが将来パンドラのリーダーになり、ノーマルとエスパーの戦争が起きる」ことを知り、
あの予知未来に向けて話が進んでいることを強く感じる内容になっています。
また、葉&パティvs賢木&紫穂の対決におけるキャラの掘り下げ、皆本への気持ちの変化に戸惑う薫など、キャラ描写もより深くなっています。
パロディの多彩さも健在。
しかしその反面、キャラごとの描写の差も目についてしまいます。
ぶっちゃけると葵が存在感薄いです。ヒロインの一人なのに。
キャラはいいだけに勿体無い。
また、おまけ漫画は毎回楽しみなのですが、この巻におけるおまけ漫画は葵&紫穂の背景化が半端ないです。
中学生編は今のところチルドレンの中で薫に描写が偏りがちなので、
このまま行くとおまけ漫画どころか本編すら葵&紫穂が背景化するのではないかということが少し心配です…。