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寺田寅彦随筆集 (第2巻) (岩波文庫)

価格: ¥693
カテゴリ: 文庫
ブランド: 岩波書店
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雑多 ★★★★☆
地球物理学者の寺田寅彦先生の随筆集第二巻。「伊吹山の句」のように専門に関する知識からの考察もあるのですが、多くは多方面に視点が向いていて、世の中のいろんなことに興味を持っているものだと感心させられます。

いくつか簡単に紹介します。

「一つの思考実験」はもし、日刊新聞がこの良からなくなったらというシミュレーション。寺田先生は新聞がお嫌いのようで、最低でも週刊で十分ではないかと言っています。他に情報メディアがなかった時代では日刊新聞は必要では!?

「二十四年前」は寺田先生が学生だったときにケーベルという音楽家に自己流で練習していたヴァイオリンを教えてほしいと押しかけた話。そして、そんな安物のヴァイオリンで良い音は出ないと笑われます。

「日本楽器の名称」「比較言語学における統計的研究法の可能性について」は楽器の名前や言語の類似性などから日本と大陸、はるかかなたヨーロッパまでの文化が実はつながっていると考えられるかもしれないという考察。

「路傍の草」「備忘録」「LIBER STUDIORUM」「時事雑感」は短編集で日記のような感じ。日々の生活で感じたことをつれづれなるままに書いています。
いくら読んでも飽きが来ない、底の深い寅彦氏の思索 ★★★★★
普通同じ人物の書いた随筆集は一冊ともたないというか、だんだん飽きてきますよね。でも、寅彦氏の場合は全然違います。ちょっとした流行作家とはわけが違うというか、何十年も多くの人に読み続けられてきている作品なのですね。私の職場の大先輩も学生時代読んだ、とか聞いて、著者の偉大さが分かりました。私も科学者の端くれ、「相対性原理側面説」は分かりやすくて、また自分の気持ちを代弁してくれているような気がして楽しかった。「ルクレチウスと科学」は大学の講義のネタに使わせていただきました。思うに、氏の科学観には心底共感できるので、氏の書いたサイエンスについての記述も本当に楽しいのでしょう。「映画時代」これも大変いいが、もし氏と同時代に生きて、同じ映画を見られたら、とは思!います。しかし、古いフランス映画等はなんとなく内容も想像がつきます。
『化け物の進化』 ★★★☆☆
寺田寅彦のエッセイは、自然科学の話題が多くてどれも面白いが、私は『化け物の進化』に感動した。科学の発達していない頃は「化け物」と呼ばれていたものが、科学の発展にともない解明されてきたということについて述べてある。たまにものすごく読みたくなる作品だ。