悟り
★★★★★
目が釘付けになったのはここです。
第三章 看取りという時間
−生れ落ちたその時の幸せを手にして−の項から
「私が実の母の看取りを通して手にしたように、息子さんもまた、父母との関係が生れ落ちた時に戻ったと思う。そして父母が自分の心に誕生したのだと…。看取りとは誕生と同じ所に戻る大切な時間なのだろう。」(P.122)
確か釈迦だったと思いますが、人間には3つの記念日があるとおっしゃいました。それは誕生日、悟った日、逝く日です。
私には柴田さんの言葉がこう伝わってきました。
逝く人の看取りにより悟りがひらける。それは父母のもと誕生の日を感謝し、来るべき逝く日に思いを寄せるという悟りの日になるのではないでしょうか。