狂った愛
★★★☆☆
狂ってます。
葉山先生が悪いととか、主人公がぼやっとしている、というレビューもありますが、主人公がとても自己中心的というか自分の感情に正直に生きすぎて怖いです。
それが作者の狙いなのでしょうが、結末も分かっていての進行なので、息苦しくてつらくて投げ出したくなる感じでした。
しかも最後は読者に追い打ちをかけます。
男性の目線からするとここまでよく残酷な話が書けるものだと感心します。
作家の力量としては圧巻です。そういう意味では星5つですが、
二度と読みたくありません。気持ち的にきつい。
切ない恋愛
★★★★★
もう、数え切れないくらい、何回も、何回も読みました。
主人公と葉山先生のシンクロというか繋がっている感覚が、自分も好きな人とはそうなるので、すごく実感出来ました。
でも、いくら繋がっても、出会うタイミングやその時々の事情で恋に落ちることが出来ない。。
だからこそ、不完全燃焼のまま、想いだけが残っていく。。
主人公が最後に何もかもを理解してくれる、心地よさを感じることのできる彼と結婚するのは、同じ女性として、主人公の性格が好きな私としては、本当に安心しました。
恋愛と結婚は違う。。ちょっとサミシイけれど、現代で生きていくには、これが現実なのかもしれないと思うラストでした。
変わらない想い
★★★★☆
「ナラタージュ」というnarrationとmontageの合成語の通り、回想が多いので一気に読まないと展開が分からなくなってしまいそうになる。そんな面白さがあった。
大学2年生の工藤泉に、高校時代の演劇部の顧問の葉山先生から電話がかかってくることから始まる話。情景描写や固有名詞がとても多く感じた。ただそれは泉の心情を表すのには不可欠なものなのだろうし、もっと色々な経験をしないと理解できない部分もあるのだろうと思った。
ボンヤリとした世界
★★★☆☆
過激な描写はなく、
その年頃の少女の豊かな心情が綴られている。
内容にしても奇を衒うようなものは存在せず、
静かに、それでいて何かが確かに漂うような世界が作られている。
ただしちょっと長すぎる。
それに感動のあまり泣けてしまうような恋愛小説でもないし、
身が引き千切られるような哀しみも余りない。
そしてどこか淡々としすぎている。
描かれている女性像は好ましいものなのだが、
もう少し情熱があっても良いのではないか。
同じ年代の女性で、
自分というものを見つめている人には相応しいかも知れない。
持っていかれた
★★★★☆
淡々とした文章の下に隠れた激情に惹き付けられてしまいました
ただひたすら好きなままに好きでいる主人公に苦しくなるんです
後半になるにつれて激しさが増して、込み上げてくる激しい愛情が文章の端々に溢れています
私の拙い言葉では
伝えきることが
できなくて残念ですが
最後の2ページを
ぜひ知ってもらいたいです