異端作品
★★★☆☆
第15回電撃小説大賞、銀賞受賞作
独特な文体の群像劇、ライトノベル作品としては異端であるが、筆者の経歴をみれば納得がいく。
この作者は本当にライトノベルを書きたかったのだろうか?
読後に感じるカタルシスは低いが、物語が綺麗に収束する点、様々な登場人物たちの人生が絡み合っていく構成は非常に面白い。
最後の見せ場に大きな感動があれば、もっと高い評価になったのではないかと思う。
ごみ
★☆☆☆☆
電撃受賞作とうことで購入。
これは酷い……
視点がころころ変わって意味が解らない……爺の語彙が難しくて読む気が失せる……そもそも爺の一人称ってどうよ?
個人敵にはマイナス付けたいくらいの駄作でした。ハードカバーで出せば評価は変わったかもしれませんが……
甘くないスィーツもの
★★★★★
四賞受賞で話題。半年かけて読んでみた。
先ず、それぞれの作風がかなり違い、
作風と言うかテーマなのかもしれない。
それがいい意味で節操なく幅広さが際立つ。
本書で言えばファンタジーやラブリーな要素より
現代社会の問題をしっかりと盛り込んでジャンルレスな味わい。
金融ものと言えば『狼と香辛料』がすぐ浮かぶが
その点でもあちらのファンタジー世界と違い
現実の闇社会に即していて住み分けられている。
規格外?
★★★★★
電撃大賞銀賞受賞作とのことですが
どうやらライトノベルらしからぬとのことなのでその辺りはわかりかねるけど
僕のように著者の他の作品が好きで手を伸ばしてみようかという人は裏切られることはない。
群像劇としてはよく捌けているし、二転三転の具合もいい。
意外な人物が意外なところで関わる面白さがある。
「◯◯って知ってるか?」と振っておいて攻める小夜のセリフが小気味よくて笑ってしまった。
ヘイ、タクシー
★★★★★
闇夜を飛び回る小夜。
マントもコウモリも登場しない。タクシーに乗って飛び回る。
4っつの物語が入り乱れて小夜を介して一本につながる。
それぞれのイラストで章が別れていて迷うことなく
しっかりとついていける。
金貸しで生意気な娘と思っていた小夜が
本当に貸していたのは世の中を渡り歩いていくための力だった。
思わずニヤッとしてしまいました。
私個人はフランケンシュタインの人と狼男の人が
特に応援したくなった。
面白かったです。
ことのは
★★★★☆
新人賞四冠の驚異の才能が贈る、狂騒のハードスケジュール群像劇、登場! 真夜中に出没し、超低金利で高額融資をする<090金融>ヴァンパイア・ファイナンスを営む万城小夜。今夜も獲物=融資客を求めて蠢く。デート終わりの送りオオカミをめざす日野健壱。性転換手術をしようとしている大田美佐季。振り込め詐欺グループに復讐を目論む〈やえざくらの会〉の老人たち。ドラッグ・デザイナーを辞めたがっている濱田しずか。都会のアンダーグラウンドで息する彼らは小夜に出会い、融資をうけるかわりに自身の問題に首を突っ込まれまくる。そして、債務者それぞれ衝動や欲望をフルスロットルにし、ひしめきあって無限に増殖するのだった─!!